先日からまとめ始めております、地口行灯の続きです。
今日も、長沢利明先生の『江戸東京歳時記をあるく』 の第17回「千束稲荷の地口行灯」を強力な参考書に、今日こそさくさくと進めてみたい…ものですが…はてさて。
その1はこちらをごらんください。
31.「くい手ぬぐいのほうかむり」→元ねた不明です。
32.「このかぼちゃきいろだのう」→あおんあぼきゃべいろしゃのう
ええっ?参考書にはこうあるのですが、元ねたの意味もかなり不明。
33.「これはにっけい」→これは失敬
34.「ずんずん茶釜へ毛がはえた」→文福茶釜に毛が生えた
35.「しなのこんこん」→元ねた不明
36.「関取千両のこり」→関取千両幟
37.「そまのごうち」→曽我の夜討ち
38.「角力の岩くい」→周防の岩国
39.「角力取にてしらふじゃへんだ」→相撲取にて白藤源太
40.「西瓜らしいと思うたが」→好いたらしいと思うたが
41.「しおがからいに手をなめて」→元ねた不明
42.「将棋ひとりはままならぬ」→障子一重がままならぬ
43.「将棋はしないと」→元ねた不明
44.「庄屋が鐘を打つときは」→初夜の鐘を撞く時は
45.「沢庵はおこうこう」→元ねた不明
46.「大そうちょうちんせいだす」→太閤朝鮮征伐
47.「鯛のかんむり」→元ねた不明
48.「狸へかえす観音経」→魂返す反魂香
49.「玉子の舞」→玉藻の前
50.「月夜に花をぬき」→月夜に釜をぬき
51.絵馬をまじまじ神の外→不明
52.「秒聞かんぶん」→ちんぷんかんぷん
53.「船頭玉やさわぐがおすき」→天王様は囃すがお好き
54.「鯛はいいものつかいもの」→旅は憂いもの辛いもの
55.「玉をみやがれ」→ざまあみやがれ
56.「天道様はからすがおすき」→天王様は囃すがお好き
57.「大黒はあったかい」→内国博覧会
58.「ついたて十文字」→朔日十五日
59.「虎ないて酒のましょ」→捕まえて酒呑ましょ
60.「道具屋お月様みてほめる」→十五夜お月様見て跳ねる
61.「夏茄子かんじょう」→益々繁盛
62.「菜をまくさんだんだばあさんだ」→なうまくさんまんだばさらだ
63.「はだしで本郷へゆくわいな」→私ゃ本郷へゆくわいな
64.「ぶつぼうざる」→不明
65.「はだかの弁けい」→安宅の弁慶
66.「ひょうたんばっかりいわっしゃる」→冗談ばかり言わっしゃる
67.「ひょうたんからごまがでる」→瓢箪から駒が出る
68.「玉われてさくむりなうめ」→囲われて咲く室の梅
69.「とんび一羽でおめでとう」→今日(きょうび)はおめでとう
70.「茄子びもつらきおきごたつ」→待つ身に辛き置炬燵
ということで、その3はまた後日!ふーっ…。
★関連記事
◎吉原神社の地口行灯2011
◎千束稲荷の地口行灯2011 その1
コメント
通りすがりに失礼します。
>32.「このかぼちゃきいろだのう」→あおんあぼきゃべいろしゃのう
法事でお坊さんが読むお経の中に「光明真言」というのがあり、
その出だしが「おんあぼきゃ べいろしゃのう」でした。
漢訳したお経とはちがい、サンスクリットをそのまま読むお経のようです。
子供の頃、変わったお経だなと思って唱えて遊んでいました。
>45.「沢庵はおこうこう」→元ねた不明
元ねたは「昨晩はお忽忽」としているサイトがありましたが、「忽忽」は「怱々」のミスタイプかなと思っています。怱々=草々(もてなしや待遇が不十分な様を表す)だそうです。正解かどうかはわかりませんが、「昨晩はお草々」=「昨晩は大したおもてなしもできませんで」なのではないかと個人的に解釈しています。
2つだけですが、既に判明していましたら申し訳ありません。