二十四節気の始まりは「立春」、古い暦は春がスタート!
・新暦の元旦は、清々しい1年の始まり。
・二十四節気の「立春」は、新しい季節の始まり。
日常的には新暦のカレンダーを使いつつも、旧暦も意識して暮らせば、新しい始まりが2回も巡ってくるのがオトクな感じ。
個人的には、そんな風にとらえています。
「立春」は、春の日々の第一日目。
二十四節気「立春」を迎えたら、元旦に今年の抱負を考えたワクワク感と同じ気持ちで、春の気配探しに邁進します。
例えば、白梅の開花。
寒い寒いとカラダを縮こませて過ごしつつも、ふと見上げれば、凛として咲いている。
おおっ~、これは「春のしるし第一号」だね😊。
さあて、ほかには何がある?
少しずつ早くなる朝
樹の枝に現れた枝芽
地面に張つくように育った葉っぱのロゼット
…「立春」の日からは、意識して「春」を見つけるたびに、スマホにメモしています。
暦の上では「大寒」から「立春」までが寒さの頂点。
「立春」の声を聞けば、寒さの頂点は去って、以降「残寒(ざんかん)」とか「余寒(よかん)」などと言うんだとか。
「残」とか「余」とか、この漢字のパワーは冬の寒さに効く気がするけどどうですか?
文字をじーっと見てたら、春の温かさが近づいてくる感じ。
ならば、最後に残った寒さを楽しんでみようかしら?という気にもなる。
時候の挨拶もこの「残寒」「余寒」を使うのが正しく、そうと知れば、誰かに手紙のひとつも送ってみようか。
「寒さ厳しいけれど、もう残りモノ、余りモノの寒さだもん、大丈夫だよ。」
…てな感じ😊。
「立春」は、様々な季節の節目に向かう第一日目としても重要。
古い暦は、「立春」を1日目として数えて季節の節目を決めてるケースがあって面白い。
例えば…。
・88日目は、お茶の収穫が始まる目安の「八十八夜(はちじゅうはちや)」。
・210日目は、台風が来て天気が荒れやすくなる「二百十日(にひゃくとうか)」
・220日目も同様に台風の警戒日「二百二十日(にひゃくはつか)」
…と言う具合。
なんか相当先のコトを予言する一日みたいな感じです。
近しいとこだと、新しい年に初めて吹く強い南風「春一番」は、立春から春分の間に吹く風という決まりもあります。
二十四節気のトップランナー「立春」の役割はずいぶん多く、非常に重要な意味をもって季節のスタートラインに立つようです。
最後に『暦便覧』の教えを
『暦便覧』は江戸時代(1787/天明7年)に出版された暦の解説書⇒こんな感じのものです(国立国会図書館デジタルコレクション)。
その中に、二十四節気の解説があって、草書体で漢文調の解説ですが、注意深く…というか半ば無理くり読みこめば…なるほど..と。
ちなみに、「立春」は「春の気立つを以って也」と解説。
つまり、まだ本格的な春ではなく、冬の日々に、春の気配が立つ…から「立春」ということでしょうか?
なるほどね、ならばぴったりな。
ちなみに、この『暦便覧』の著者は、常陸宍戸藩(今の茨城県笠間市あたり)藩主にして、優れた教養人でもあった 松平頼救。隠居後、太玄斎(たいげんさい)と号してこの解説書をまとめたのだそうです。
この『暦便覧』は、二十四節気が次に移りゆくたびにこのブログにも登場しますのでどうぞよろしく。
◆今日は、2014年2月4日/旧暦1月5日/睦月丙午の日