お彼岸に併せて、燃えるような彼岸花が咲きました/9/24=旧9/1・戊戌

上野のお山の桜並木沿いに、さらにちょっと小高くなった丘があって、そこには、お顔だけの大仏さまがいらっしゃいます。

そしてその丘の斜面には、この時期、一面の紅い曼珠沙華…彼岸花がもう満開に咲いております。

上野公園 彼岸花

田舎育ちの子供の頃は、近くの墓地や水田などに群生をしていたこれも、今時の都会ではずいぶんめずらしい花です。

子ども時代のお花摘みブームを阻害した花(笑)=彼岸花

外で遊んでこれを見つけ、一輪摘んで帰ろうと手を伸ばしたところ、「毒花だから辞めなさい」と、言ってとめたオトナは誰だったろう?

福島彼岸花

子どものころ、なぜだか「お花摘み」遊びが一世風靡した時期があり、空き地や田圃の畦道の雑草を摘んでいるうちは良かったものの、ある日よそ様の庭に侵入しこっそりと花泥棒。

どの家々の住民も顔を見知った近所のおじちゃん&おばちゃんだから、今思えば、叱かるほうにも余裕と知恵があった。

「摘むのはいいけど、ああ、それは毒花だからかぶれるかもなぁ…」
…と脅された。

悪がき少女たちも根は素直、さらに想像力もたくましいことを知っていたのか、その言葉は、遮二無二に怒るよりも、ずっと効果的な精神的お仕置きでした。
自分の赤く醜く腫れた手や顔やを思い描き、そのときがいったいいつ頃やってくるのかと戦々恐々、恐怖で一晩まんじりともせずおびえた子ども時代が、ちょっと懐かしい。

そんな一晩を無事にくぐりぬけ、「なあんだ」とほっとする。
そして、少しだけ知恵をつけたものだから、「彼岸花は毒花」も花をそのままそこに咲かせるための方便だろうなぁと子供心に理解しました。

そして、一連の記憶は、彼岸花とともに記憶中枢のどこかにしまわれたのかもしれません。

上野の丘を赤々と燃やすかのように咲いている彼岸花を見て、ふと思い出したのは、そんな子ども時代のたわいない思い出 。

実際のところ、彼岸花=毒なんだろうか?

調べてみれば、この彼岸花、花どころか茎も葉も全草猛毒だらけの植物だとあって、かなりびっくり。

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誤食すれば吐き気や下痢、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こして死にいたるとか!
お彼岸のときに咲くから彼岸花というだけでなく、食して運が悪けりゃ彼岸までということですか、ああ、しゃれにもなりません。

それでも、こうして鑑賞する分には、その造詣が面白くかつ美しく、シックな秋の様相をこのはながひとり、赤々と染めています。

そうそう、「家にもって帰ると、火事になるから」と教えられたことすらも記憶の端によみがえりました。
そちらは、子供心にも、炎のような花のカタチに素直に納得した覚えがあります。

彼岸花という名の由来は、もちろん、お彼岸のころに咲く花だから。

ホントにそうなんですよね~!
都会で珍しいと思っていた彼岸花。

9月下旬の東京は、あちらの庭園、こちらの花壇と、まあ見どころ満載でびっくりです。
彼岸花を見に行こう!というサイトがありました。レッツエンジョイ東京

といっても、これらは、我が故郷のように、野生種が勝手に生えてきたってわけじゃあないんですけどね。

この時期、彼岸と此岸(しがん)が近づいて、あの世にいらっしゃる方々は、こちらの世界を臨んでいらっしゃるでしょうか?
紅い炎で照らすように咲く彼岸花があれば、あちらの岸から俗世の良いも悪いもよりはっきりと見渡せるかもしれません。

ならば、あの世の方々に心配の種など植えないように、しゃきっと背筋のひとつも伸ばし、ご先祖様にご挨拶をいたしましょう。

暑さ寒さも彼岸までということばのとおりにいけば、この彼岸花は、残暑も去って、涼しくなったことを告げる花でもある。

さあ、一年の最終コース。
暑さに振り回されて、できなかったアレコレを、仕切りなおす良い時期かもしれません。

◆今日は2014年9月24日/旧暦9月1日/長月戊戌の日/今日は新月!
◆日の出 5時30分 日の入17時36分/月の出5時16分 月の入17時26分