七十二候は「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」に入っております
…って、あしたまでかぁ。(11月22日~11月26日)
ちょっとぎりぎりになってしまいました。
意味は、そのまま「虹も見えなくなる頃」ぐらいの感じ。
二十四節気「小雪」につらなる季節ですので、天上から降ってくるのは、雨でなく雪。
さらに空気も乾燥。
太陽のヒカリも弱まってしまうし、もととなる水蒸気が空中になければ、虹もできにくいということですね。
しかし、私の2014年「初虹」は、なんと11月3日!!
写真は、晩秋(というか初冬?)の福島で見た虹です。
早朝、ざっと時雨れて、すぐに上がった。
まだ雲が残っているから、また降るかなぁ…と見上げた空に七色の帯が!
まだ空は、不穏な雲で覆われているし、太陽のヒカリもそう強くない。
これはすぐに消えるかなぁ…と思えば、確かに消えた。
で、そのまま外出。
ふと気になって、ふりかえれば、先ほど虹が出ていた同じ場所に、あらら、また虹が登場!
おっ!
今度は、明るい空に美しい虹だよ。
と、体制を変えて、写真中央に虹を収めた。
この日の虹は、そのまま長い間消えもせず。
ヒトの目を楽しませてもくれました。
「虹蔵不見」は、春の清明の末侯「虹始見」の対になるもの
なのに、私の場合は、「虹始見(にじはじめてあらわる)」の頃の虹を確認することはまれで、よく虹を見つけるのは10月下旬から11月上旬の東北。
毎年「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」のあたりになって、やっと、その年の「初虹」を拝むなんてのもの、実はめずらしくありません。
東京は、空が狭いですからねぇ。
登場しても、気が付かなかったのかもしれませんが…。
晩秋⇒初冬は、あんがい虹を見つけやすいかも
この虹が見えた時期は、七十二候「霎時施(こさめときどきふる)」(10月28日~11月 1日)頃。
実は、パッと降って止む通り雨=時雨と、まだ空気に暖かさが残る日々で、案外、虹が登場する条件がそろっているってわけです。
登場しやすいけれど、多くのヒトは、冬ちかくなって虹が出のは稀な事象と思いこんでいそうだから、かえって夏に虹を見るより鮮明な印象が残りそう。
実際、俳句の世界には、冬の季語に「冬の虹」というのがあるそうで、これも、そんなヒトの気分も含んだコトバなんじゃあないでしょうか。
さてさて、早いモノで、あと数日で12月。
ともなると、さすがに本格的な冬。
北日本や山間部どころか、この東京だってそろそろ初雪が降るころです。
思えば、今年の初虹は、あの日のものがたぶん今年初で最後。
見納めだったんでしょうね。
だからこそ、日差しが強くなる季節まで、私を忘れないでね…と、ことさらに印象深く登場したものかもしれません。
なんども振り返っては、じっくり眺めることができ、よかったと思います。
◆今日は、2014年11月25日/旧暦10月4日/神無月庚子の日
◆日の出 6時26分 日の入16時30分/月の出 8時41分 月の入19時11分