旧暦10月の亥の日なんで、我が家の暖房器具「湯たんぽ」を出しました。/12/6=旧10/15・辛亥

江戸人の暖房支度は、10月(旧暦)の亥の日と決まっていた。

って知ってました?

幕府からのお達し?
と思ったら、別にそんな強制もなかったらしい。
「炬燵開き」とか「炉(ろ)開き」とか呼んで、これは一種の年中行事というか習慣というか…みたいです。

ちなみに、武家屋敷の「炬燵開き」は、10月最初の亥の日(初亥の日)
町人たち一般庶民は、二番目の亥の日(二の亥)というルールまであったそうです。

それを知ってから私もなんとなく真似したくなり、こたつはもってないので、用意するのは湯たんぽです。

ゆたんぽ

2014年は、10月亥の日がめっぽう遅い

実は、今年は、閏月があって、9月が2回。
そのまま旧暦10月は遅れに遅れ、初亥の日が11月24日(先日、亥の子餅をいただきました日です)、二の亥は、やーっと今日なんです。

こりゃたまらんっ!
と、とりあえず、小さいほうの湯たんぽを、閏9月の二の亥の日=11月12日に出した。

ゆたんぽ小

ちょっとずるしたけど、わたしゃ正式な江戸人とは違うからいいか(笑)。

そして、本日、やっとこの二つがそろい踏みです。

ゆたんぽ2つ

東京の本格的な寒さは遅く、しばらく湯たんぽで十分かも

たとえば、床の部屋で椅子に座っていつものように読書など…と、足先や背中のあたりに寒さを感じる。
そんなときは、小さい湯たんぽを膝か背中にあて、ひざ掛けをかけてそれで十分。

大きな湯たんぽは睡眠の際に大活躍。
たっぷり沸かしたお湯をゆっくり入れてて、タオルで包んで、さらに毛糸の袋に入れて…それでじんわり暖かい。
そして、これだけで、信じられないぐらい深い深い眠りに落ちてゆくことができます。

おかげでパッチリ目覚め良く起きて、湯たんぽはそれでもまだまだ暖かい。

お湯を入れて布で包んで朝まで暖か…毎年、温まりながらもうこれを考えた人って天才だなと。
毎冬懲りずに思うモノです。

湯たんぽの歴史はすいぶん古い

その天才がどなたかは調べる方法もなさそうですが、湯たんぽのルーツは、中国の唐のころにあるらしい。

それが室町時代に日本にわたり珍重されて、江戸→明治→大正→昭和と、途切れることなく細く長く歴史が続き人々のカラダを延々あたためてきた。
それが、ほかの暖房器具に圧され、ちょっとの間忘れられた。

それが、平成になってエコ意識の高まりとともにやや小さなブレイク。

素材も、陶器→金属→プラスチックと変遷をとげ、流行の今は、北欧あたりのゴム製+凝った模様編みの毛糸のカバーというおしゃれ路線も加わって、探せば案外どんな素材のものも入手可能になりました。

機能も使用法もシンプルだから、選べる素材バリエーションも豊富だし、小さめを作られるなどちょっとした工夫も可能、どんなライフスタイルにもしっくりおさまる。
だからこそ、長く変わらず。
やはり凄すぎる発明だわ。

ともかく、これからの冬、この湯たんぽが大活躍。
おかげで、ここ数年カラダを冷やさず、冬の寒さにも積極的に関わり、季節の美しさのさまざまに出会う。

これひとつ(いや、大小ふたつか)で、そんな日々が可能になります。

◆今日は、2014年12月6日/旧暦10月15日/神無月辛亥の日/満月
◆日の出 6時36分 日の入16時28分/月の出16時31分 月の入5時51分

ネットショップにもいろいろカワイイ湯たんぽが揃ってるみたいですよ!
みるだけでも面白いです。