季節の暦、七十二候は「水沢腹堅」に入りました。(1月25日~29日)
「さわみずこおりつめる」と読んで、「流れる沢の水ですら、寒くて凍ってしまう」…という意味です。
ひゃあ、寒そ~。
つい半月前には、「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」とかいって、春を予兆していたというのに、ああそりゃないよっ!
って感じです。
が、見方を変えれば、もう寒さは底。
底辺。
つまり、もうこれ以上は寒くならないよ。
…とも言っている。
あるいは、明るい兆しの直前には、一度、大きな暗闇があれば、その先のヒカリはより輝かしい。
だから、最後のひといきを、油断なく乗り越えなさい。
…と、暦はいっているのかもしれない。
最後のひと踏ん張りの「寒しじみ」?
しじみが安くなるのは、うららかな春。
それとは別に、「寒しじみ」というコトバがあって、寒の内の、特に冬の土用をすぎた頃に採れたしじみは、パワフルなチカラを持っているんだとか。
そういえば、しじみは、弱った肝臓に薬効ありともいわれ、世の酒飲みたちは、意識してしじみ汁なんか飲んでたねぇ。
ということで、最後のひと踏ん張りのため、もとめてきました「寒しじみ」。
スーパーの棚に並ぶのは、「土用の丑」とか「寒しじみ」とかのパッケージにて、かなり好感度大です。
で、さっそく冷たい水+塩に入れて砂出し中。
貝の口から、泡なんか出て、しばし眺めて楽しんだり(笑)。
昆布だしとって、しじみ汁など作りましょうか。
しじみから出汁がでるので、昆布少し、このぐらい。
鍋に水、そこに昆布をぶち込んで、沸騰
→火をとめ、静かにしじみ投入
→アクを取る
→味噌を溶く。白みそがいいみたい。
→三つ葉を少々。くりんと丸く。
できましたっ!
うーん、美味しい。
しじみの旬は春。
だけど、あえて「寒しじみ」というコトバがあるならば、昔のヒトは、激しい気候に育まれた「しじみ」に、果てしない底チカラあり…と知っていた。
春まであと一歩を乗り越える肝は、やはり、その季節を果敢に乗り越えた自然からいただくもの
…なのかもね。
◆今日は、2015年1月27日/旧暦12月8日/師走癸卯の日
◆日の出 6時45分 日の入17時03分/月の出11時00分 月の入–:–