菅原道真公が、大宰府の地に左遷されたまま亡くなったのは、延喜3年(903年)2月25日。
なので、今日は、道真公の命日。
道真公を天神さまとして祀る天満宮では、神前に菜の花を備える「菜種御供」という神事が執り行なわれます。
…といっても、「大宰府天満宮」でも「北野天満宮」でも、供えるのがいつしか梅に代わって、このご供養は「梅花祭」。
どちらも、盛大なお祭りになっているようですが、菜の花を供えるところは、いまや少数派みたいなんですよね…。
東京なら、「菜種供養」は、亀戸の天神さんへ。
東京でも、「菜種供養」を行う天神さんといったら、亀戸天神だけみたい。
鳥居をくぐって、境内の梅を愛でつつ太鼓橋を渡ると、そこから拝殿に供えられたたくさんの菜の花が遠目にも目に楽しい。
天神さんの境内につきものなのは春告げ花の梅。
この時期ならば、白や赤、桃色で彩られた境内に、もう一色の菜の花の黄色…ってのが、美しい行事なのに「菜種御供」を執り行う天満宮が少ないのはなんででしょうね。
天神さま、カワイイと美しいに縁あるカミサマだから好き。
私は、特別な信仰を持つものではないけれど、なんとなく天神さまを信じてしまいたくなるのは、その美しさと可愛さのイメージ。
だってね。
まずは、道真公を慕うあまり、京から大宰府まで飛んでいった「飛梅伝説」を由来としたご神木の梅。
おかげで、境内は、ひとあし早く春爛漫。
神紋の梅もどうアレンジしても可愛いし。
大宰府に左遷される途中、あたり一面に菜の花が咲いていた…とか。
ちょうど命日のあたりが菜の花が盛りだったから...とか。
「なたね」が「なだめ」通じることから。(←亀戸天神ではこの説を採用)
などなどの理由により、ご命日の2月25日に、神前に供えられることになったとか。
調子に乗ってさらに可愛いモノ探しをすれば…。
1月25日の鷽替えの神事で、納められた木鷽さんも鷽塚のあたりにたくさん佇んでいてそれもカワイイ。
ご近所の川に架かる橋が「てんじんばし」と言う名前ならば、やっぱりこの模様。
梅模様がステキすぎます。
って感じで、天神さまほど、美しさと可愛さに縁ある神社ってあんまりないと思うんですよね。
道真公なきあと、カミサマとしてお祀りするにあたって、あれこれ決めた…うーん、今でいうプロデューサー的なひと?
その方のセンスがすごく良かったってことかしら?
ここまで凝って祀りたかったほどの、道真公のお人柄というのもあるだろうね。
…ってことで、折に触れよく出向くのは、やっぱり天神さまになりがちなわたくしです。
◆今日は、2015年2月25日/旧暦1月7日/睦月壬申の日
◆日の出 6時17分 日の入17時32分/月の出10時24分 月の入–:–