今日は、今年最後の酉の市、三の酉です。なんかあっという間!今日は火防の守が授与いただける浅草へ/11/29=旧10/18・己酉

今日は、新暦11月の己酉で、三の酉の日です

今年は、11月初旬から酉の日が巡ってきたので、酉の市は三回あって、ちょっとトクした気になっている私です。
というのも、昨年やや発作的に授与いただきまくった「熊手御守り」
眺めの良い場所に飾って、時々、無茶ぶりお願い事をしたりしてお世話になったそれを、それぞれお返しに回らなければならなくて、二の酉までだとちょっとスケジュールに無理アリだったのでした。

ああ、よかった(笑)。

「三の酉」まである年は火事が多い?

って、実は、そんな言い伝えもあって、今年の「飾り熊手」には「火の用心」の札を貼り売り出して、ちょっと特別な気を使います。

多いから喜んでばかりもいられないってコトですかね?

といっても、酉の日というのは、十二支を日付に当てはめただけのもので、同じ干支の日は12日おきに巡ってくる計算。
とすれば、11月1日~6日の間に一の酉があった年は、普通に三回酉の日が来てしまうことになり、実は三の酉があるのはほぼ1年おきです。

そんなにしょっちゅう火事の多い年などきていただかなくても良いものを

…とも思いますが、火事は江戸の名物に数えられるほど頻繁に起こり、家と人の命を奪っていった。

江戸は、政治の中心地となってからこっち、各地から人が集まり民家が密集。
紙と木でできた町は、ことのほか火に弱く、江戸の町はどうやって大火事を防ぎ、火事から人を守るかがずっと大きな課題でもありました。
だから神仏にもよくよくお願いもして、江戸東京の町々にあるお稲荷さんはたいがい火防のご利益をもつものだし、火伏せ神を祀った秋葉神社や愛宕神社も、どこかの神社に合祀された小さな祠のものを数えていけば、あそこにもここにも。
…と、けっこうな数をみつけることができます。
だから、冬の季節の風物詩・酉の市のお酉様にもやはり、ちょっと火事の心配をしていただきたくて
…みたいなことなんでしょうね。

三の酉限定、長國寺の特別な縁起物
「火防せ守」を授与いただきますっ

長國寺は、浅草・鷲神社のお隣というか、ほとんど同じ敷地内にあって、実はこちらが浅草のお酉さまの発祥。
三の酉の今日は、その長國寺より特別に「火防せ守り」を授与いただけまして…。

纏い

それがこのように江戸の火消しの纏の意匠。
ちょっとかっこいいんですよね。

って、今年はさすがに、お参りだけで、「熊手御守り」はいただかないでおこうとひそかに決意してたんですが。
これがあったとなると、そうはいかないよなぁ…。
と今から、授与いただく気満々です。

三の酉の日は「吉原遊郭に異変が起こる=つまり火事になる」という噂もあった?

というのは、江戸や明治に書かれた文献に当たると、よく語られていることで、これは、女房たちの逆PR説という解釈もある。
酉の市が立つ、鷲神社と長國寺の裏手は、すぐに吉原遊郭で、お酉さまの日は、すべての門が開いてかなり積極的に客引きをした。
そんな日が、年によってはひと月に三回も!

女房としちゃあ、ちょっとほっておけませんよね。

「ちょっとお酉さまへ」と、わざとらしい言い訳をして出かけた亭主ども。
かれらが、まっすぐ家路につくよう可愛いうそをついたのが、あるいはその最初かも。

それが、やがて「三の酉」の年は、火事が起きやすいにマイナーチェンジしつつ広まったのかもね。

嘘かまことか、俗信か科学的な根拠があってか
…などはどうでもよくて。

空気が乾燥するのに対し火を使うことが多くなる冬ならば、やはりしっかり火の用心です。
いなせなコレをいただいたら、火の元近いキッチンなどに祀り、日々ココロに火防せを刻む冬としましょう。

お祀りの仕方

ちなみに我が家では、こんな風にお祀りしてます。

◆今日は、2015年11月29日/旧暦10月18日/神無月己酉の日
◆日の出6時30分 日の入16時28分/月の出19時54分 月の入9時10分