七十二候は、「夏枯草」が咲くころの「乃東生」に入っていました。しかし東京ではその花は咲かず。金の生る木なら咲いてるけどね。/12/25=旧11/15・乙亥

季節の暦・七十二候は、「乃東生」(12月22日~26日)に入っておりました。
しかも、明日まで!!

12月って、何かと行事が多いもので、ついつい飛ばしそうになってしまうんですよね。
「なつかれくさしょうず」と読んで、意味は、「乃東草」が生じる=芽吹く頃らしい。
うーん。
この暦アイテム「乃東草」は、東京では咲いてるとこすらも見たことないので、芽吹きって…なあ。

一応、図鑑に載ってる名前は「夏枯草(カゴソウ)」あるいは「靫草(うつぼぐさ)」。
ウキペディアに、花の写真もあるのでご興味があれば⇒ウツボグサ
一般的には、冬至の今頃に芽を出して、夏至の頃に黒ずんだような紫の花を咲かせるらしいのですが、それが枯れて見えることからこの名前が付いたらしい。

といっても、東京地方では夏至の頃に花咲く様子は見ることができなかったし…。

この時期に芽ぶいたりするのかなぁ…。
とにかく華やかには程遠い。
そんな地味なアイテムでクリスマスシーズンたる今ごろを語るってのも平成の世にはそぐわない。
…からつい忘れがちなんのかも?

「お金の生る木」なら、今年も満開ですよ!

「花月(かげつ)」という美しい名前を持ってるくせに、なぜかこんな俗っぽい名前で呼ばれているこの種。

お金のなる木

歳の瀬の縁日の一角で開かれる植木市でも、千両、万両などと並んで、「お金の生る木」は、定番の鉢。
…なんか、こう並べてみると、全部お金がらみの名前がついているんだ!
まったくなぁ…。

ちなみに、この種は「木」とは、ばれているけど、多年「草」の多肉植物。
多肉植物系の開花って、勝手に暖かな頃だろうと思っていたら、この種は、12月末から冬じゅう花を咲かせるみたい。

この俗な名前の由来…もちょっと笑える!

年の瀬の植木市にせっかく売るのだからと考えたんでしょうか。
栽培業者のどなたかが、まだ若芽で茎の細いところに5円硬貨の穴を通し
⇒そのまま枝に成長させて「硬貨がなった!」と売りだした…らしい。

その洒落を解して、年末年始の縁起物として買った客も多かったんでしょうね。
個人的には好きな話。

で、それが理由で、年末、この花が咲くと、その洒落を思って、私も嬉しくなったりする。

ややびっくりなのは、英語でも「dollar plant」とか似たような呼び名を付けられているコトで、この種は、そうゆう運命を担っているのかもねぇ。

…とかとか考えながら植木市を眺めてていて。

植木市

ハッ!と気が付いたら買っていましたっ!

金の生る木

なんか、ほったらかしにしとくぐらいがこの種にとっては育ちやすい。
ホントの金持ちは、金が小さく増えたか減ったかにいちいち頓着しないのとおなじだね。

…とか、植木市の方が言うのを聞いて、「なるほどなぁ…」と思ったついでに、つい(笑)。

もしや、冬って多肉植物の花期なの?

「お金の生る木」…もとい「花月」を抱えてほくほくと帰路。

なんと、こんなみごとな「蝦蛄葉(しゃこば)サボテン」にまで遭遇しました!

じゃこばサボテン

微妙に違うらしいけど、サボテンも多肉質の葉っぱを持つ種。

もしや、これらの植物の花の頃は、寒くなった今ごろなのかな?
南の国の種だとばかり思っていたから、ちょっと意外です。

ああ、ここまできれいなら、お正月用の鉢に、「蝦蛄葉(しゃこば)サボテン」でもよかったか?
たしか、あの植木屋さんで売ってたような…。

いやいや、「蝦蛄葉(しゃこば)サボテン」の英名は「クリスマス・カクタス」だから、それは違うね。

やっぱ、「お金の生る木」…もとい「花月」を飾って、景気の良い新年になっていただきましょう。

◆今日は、2015年12月25日/旧暦11月15日/霜月乙亥の日/満月
◆日の出6時48分 日の入16時33分/月の出16時39分 月の入6時01分