5月29日は、百閒センセイの誕生日です。
大好きな作家に関しては、逝った日を偲ぶより、誕生日を祝うのが大事。
という超個人的こだわりにのっとり、今日は、いつものように内田百閒作品から一冊。
持ち歩きつつ、ランチやお茶や、移動の電車の中で紐解いて過ごす。
(といっても、好きな作家全部だと、けっこうな数になってしまうので、20歳になる前から好きで、原則鬼籍に入った方限定なんですが。例外あり)
今年もやっぱり「阿房(=あほう)」かっ!
と、『阿房列車』に、ココロは揺れるのですが…。
いや、だってね。
このシリーズはまじホントに面白いんですよ。
百閒センセイの作品の中で、いちばん好き…というより、実は、他の作品をちゃんと理解できてない気配濃厚(苦笑)。
だけど、この「阿房列車シリーズ」は、たとえば、多くの鉄道オタクの方々にとってなら垂涎の作品だとおもうし、旅好きであるってだけでも十分楽しめる鉄道珍道中物語。
百閒センセイといったら、断る人がいるとも思えない芸術院会員の推薦を「イヤダカラ、イヤダ」といってあっさり袖にしたというエピソードなどが有名。
本作も、そんな意味なき…失礼。そんな、凡人には思いもつかない、百閒的こだわりで貫かれ、読者は、各所で笑える。
そうして、百閒流日本列島鉄道の旅をワクワクと楽しむのである。
ああ、今年もこれを読もうかなぁ…。
いいーやっ、今年は、未読百閒制覇の年としたく思うっ!
って、百閒作品未読分は、ことのほか多いので、すでに無理。
言ってみただけです。
不思議ただよう幻想小説も、百鬼園の名前でものした随筆も。
読むべきものは他にもたくさんあるんだしね。
ってコトで、今年は、この2冊としよう。
『東京日記 他六篇』 (岩波文庫)と『百鬼園随筆』 (新潮文庫)
我が書棚にあるんだけれど、実はいまだ通読ならずの小説と随筆一冊ずつ。
ありがたいことに、どちらも掌編のみなんで、少しずつ読めるのも魅力。
(…のせいで、通読してないんでした・笑)
そして、今年は久しぶりに新しい百閒本も出てるみたい。
百閒作品の中から、小動物たちとの暮らしを綴ったもののみ集めた一冊。
そうそう、内田百閒先生は、長生きした方だし(1889年(明治22年)5月29日~1971年(昭和46年)4月20日。おおっ!!明治から昭和!)、作品数も多いから、百閒リミックスバージョンを作る楽しさもあるよねぇ。
ってコトで、大好きな作家と言っている以上、やっぱ、その作品を網羅しとくべきだと思っている次第なのです。
百閒センセイ!こんなファンもどきが恐縮ですが、127回目のお誕生日おめでとうございます。
◆今日は、2016年5月29日/旧暦4月23日/卯月辛亥の日/下弦の月
◆日の出4時28分 日の入18時50分/月の出–:– 月の入11時01分
↓ジャケ買いした一冊。
↓これも実は、装丁イラストに惹かれて…
↓読むなら『第一阿房列車』から!