季節の暦七十二候は、「夏至」とともに、「乃東枯」の季節に入りました(6月21日~25日)。
「乃東」=なつくさが「枯」=かれるで、読みは「なつくさ、かるる」となりますが…。
「乃東」=なつくさって?
漢方などに用いられる植物で、通称「夏枯草(カゴソウ)」の古い時代の呼び方だそうです。
ちょうど今頃、紫色の花を咲かせ、咲き誇るほどに紫の濃度が増して黒く見える
⇒枯れたように見える
⇒「夏枯草」となったみたい。
ちなみに、図鑑に載っている名前は「靫草(ウツボグサ)」。
夏に草が枯れるってのはまあ、珍しい!
まあ、そう見えるだけだけどね。
だけど、あるいはそれが暦アイテムに選ばれた理由かもしれない。
生息場所が、田んぼの畔や草地というから、かつては、かなりポピュラーで、この時期たくさん咲いて、それが一斉に枯れたように見える…ってやっぱ目立つものね。
しかし、東京地方で、この種を見ることはかなり困難。
なんでもありの皇居東御苑にも生息していないみたいだし、たのみのつなの小石川植物園の薬草園にはあるみたいですが、見たことがあるのは、ネームプレートだけ…。
ってコトで…。
勝手七十二候で「椿白清」でどうでしょう?
今ごろ、夏草が枯れている!
…の今ごろつながりで、今ごろ、白いツバキ科の花が咲いてる!
…っていうのが、勝手暦アイテム採用理由(笑)。
一応読みは、「つばき、しろくさく」とあてて、この蒸し暑い日々に清涼感を運ぶたたずまいに感謝を込めてみました。
実は、毎年見逃し、今年やっと見ごろをキャッチしたってのもある!
どうも「夏椿」というネーミングのせいか、6月なんて、まだ初夏で、夏はまだまだ…と思いたく(←夏嫌いです。)、「夏椿」もまだまだと思う。
そして、花の頃を見逃してしまうってコトみたい。
今年は、つぼみの頃からちゃんと観察!
冷静に眺めれば、「夏椿」って名前自体も美しい佇まい。
で、この花もちゃんと名は体を表しております。
ころんとした蕾のころから、なんとなく涼しげです。
うーん。蒸し暑くなってきて戦々恐々の日々(←ホントに夏が嫌なのよ)がちょっと救われる気がする。
そして、咲く!
といっても、ここ数日で、花の見ごろも終わりかもしれません。
夏椿は、朝咲いて、夕方には落花する一日花。
もう肝心のころんとしたつぼみの数が、少なくなってきたみたい。
よーく見れば、つぼみかと思っていたのが、ころんとしたカタチのてっぺんに角をはやした形状に!
ああ、これは、もう花が終わったあとのしるしだもんねぇ。
◆今日は、2016年6月22日/旧暦5月18日/皐月乙亥の日/月齢17
◆日の出4時26分 日の入19時00分/月の出20時16分 月の入5時57分