霊峰富士山に併せて、わが街の「駒込富士」も閉山式。今日日暮れ時から鎮火祭を。かがり火を高々と炎高く焚いてカミサマに奉納します。 /8/28=旧7/26・壬午

夏の始めに開かれた江戸東京の富士山(=富士塚)も、
そろそろ閉山の時期です。

その閉山の行事は、「鎮火祭」などとも呼ばれ、本来は霊峰富士の麓あたりでにぎにぎしく行われるもの。
たとえば、富士吉田市の「吉田の火祭」などは、日本三奇祭のひとつと言われ、個人的には行ってみたいお祭りのひとつ。

その「鎮火祭」が、わがご近所、駒込富士でも執り行われると知ったのは、昨年偶然見つけたこのポスター。

鎮火祭のポスター

6月30日・7月1日に執り行われる開山式には、必ずお参りにはせ参じていた私ですが、知らなかったぁ!
と取るものもとりあえず出かけてみた昨年。(←ポスター見たのその当日の朝でした・笑)。

都心で、これだけのものが見られるなんて!
と驚いた駒込お富士さんの勇壮な「鎮火祭」

思えばこの行事に関してノーチェックだったのは、一重に防災にウルサイ都心でまさか?
という思い込みがあったから。

しかし、駒込の富士神社は、壮大な空き地…でもありました。
火を燃やせるじゃん!とワクワクしつつ現地へ向かう(←実は火祭り好き)

すると、清々しい白木の板を組み、そこに青々とした竹をあしらった祭りのしつらえが、境内のど真ん中に。
後方にそびれる駒込富士に披露するかのような配置で登場しておりました。

準備

鎮火祭は、ここに火を入れ、篝火を焚き、富士神社のご祭神・木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)に奉納する行事。

あっ!点火です。

点火

火を入れるのは、駒込富士富士講の方々。
そろいのサクラの浴衣が、粋で、好きな装い。
もう一回眺められたのもひそかなバリューだったりして。

さて、篝火は高々と炎をあげ…。
燃える

そして炎はさらに天高くあがり…。

炎はさらに

集まった人々は、炎が消えゆくまで、じっとそれを眺め。
鎮火とともに、ここ駒込富士も山じまいです。

開山式は、境内いっぱいに露店が並び、にぎやかなお祭りですが、ただじっと炎を眺める鎮火祭のほうがは、個人的には好みです。

かつては、街じゅうにかがり火が焚かれたのだとか?!
うっそ~!見てみたいわ~!!

昨年、たまたま隣り合わせにたたずんで炎を眺めた初老のご婦人は、80年代にこの街に越してきた方。

で、当時は、この駒込富士神社の境内に沿った本郷通り沿いに、篝火の台座が点々と置かれ、日暮れとともに、神職さん+冨士講の方々が火を点けに回ったのだとかおっしゃっていた。

「ふえぇ~!ほんとですか?」
「ほんとよぉ~。」
「なんで無くなったんですかねぇ?」

…たぶん、消防署の許可が取れなくなったんでしょうかね。

夏終わりの闇の中で燃える篝火は、美しく幻想的。
それが、界隈にもおすそ分けされていた時代もあったのですね。

ってことで、もちろん今日も。
去りゆく夏を惜しむ気分で、鎮火祭に行ってきますっ!

心配なのは雨かなぁ…。

◆今日は、2016年8月28日/旧暦7月26日/文月壬午の日/月齢25.3日
◆日の出5時10分 日の入18時14分/月の出0時53分 月の入15時11分