「秋の七草」の「尾花」は、いまなら道端でも見かける「薄(すすき)」のこと、あっ「芒」とも書くね。/旧暦7/29・己酉

晩夏のころの秋の七草「尾花」は、まだブロンドヘアのひとふさのようで…。

秋の日差しにキラキラ照らされておりました。

さきはじめのすすき

…っていっても、梅雨状態の夏が過ぎ、秋になったら今度は秋の雨。
こんな光景もちょっとの間贅沢ですが。

いまごろは、こんな感じ。

すすき

ああ、だんだん秋の花らしくなってきました。
ところで、一昨日の台風一過。
その後の様子はどうなんでしょう?気になります。

秋の七草「尾花」は、すすきの別名。

鋭く伸びる葉っぱの間にひょいと出た、どうぶつの尻尾に似ているからこの名がつけられたのだとか。

ふーむ、なるほど。
草むらにカラダ隠してしっぽ隠さずのイメージか?

それもこうなると、優雅にしっぽを伸ばして休む狐の群れ。

ススキ

…を想像しますが。
まあ、やっぱり、「尾花」は似合いの名前なんですが、それがなんで「薄」とか「芒」とか、ちょっと存在感うすい名が一般的になったのかな?

晩秋から初冬になれば、ちょっと謎が解ける? なるほど「薄」かぁ。

こうなると、「薄」の文字を当てたほうが似合いだもの。

すすき

ススキは、秋の入口に「尾花」の名に似合いの姿で始まって、季節の深まりに併せて淡く儚く、「薄」の字がイメージする存在になってゆく。
そんな花なんですねぇ。

ちなみに、「芒」は?

「芒」の字は、稲・麦など穀物の実いっこずつの先端についた棘状の部分。二十四節気「芒種」で登場したあれです。
なので、こっちの「芒(すすき)」は、この種が、穀物の仲間であることを示してもいる。

…ふふっ、漢字の名前って面白いですね。

ということで、山上憶良バージョン秋の七草6つ目は、「尾花」。

ところで、今年は、中秋の名月が10月。
なんで、そこにつきもののこの花が、そこまで持つかがやや懸念材料ではあります。

「薄」よりは、「尾花」の状態で飾りたいよねぇ。

◆今日は、2017年9月19日/旧暦7月29日/文月己酉の日/月齢28.4日
◆日の出5時26分 日の入17時43分/月の出4時04分 月の入17時17分