今日は、二十四節気の「夏至」の日です/旧5/24・癸亥

季節の暦は、ついに「夏至」

1日の昼間の長さは、昨年12月の最低点の「冬至」の日から徐々に延び、とうとう今年も頂点に達してしまいました。

国立天文台のサイトで調べてみれば、東京地方の今日の日の出は、4時25分

この梅雨の合間ですので、果たしてきれいに晴れた東の空から太陽が昇るのを見ることができるかどうか。

2013の夏至のころの日の出1

実は、このブログを書いているのは、前日の6月20日。
で、当日の日の出時刻に合わせて更新するように予約して就寝…を、この365日の暦日記カテゴリのルールにしております。
そして、写真を必ず入れるのもMYルール。

そのため、夏至の日の日の出時刻と同じになった6月6日からずーっと、シャッターチャンスを狙ってきましたが、さすが梅雨の日々です。
朝から晴れた日に当たることならず…。

ということで、写真は、昨年のモノを掲載させていただきます。
…っていうか、毎年同じことをやっております…私。

ちなみに、上の写真が、昨年の夏至の日も近いある日の早朝4時22分。
真東の空がやや明るくなってきたところです。

そして、日の出時間を過ぎた4時30分ごろに、薄雲の中に、ちらり、太陽の姿を発見!
東京は、建物が邪魔するので、これでも早く姿が見えたほうです。

向かって左の建物の影ですが、見えますか?

夏至の日ころの日の出2

拡大するとわかりますよ。
ほらっ!

夏至の日のころの日の出3

本来の日の出は、あたりに光が反射して太陽のカタチが見えるのは稀。
この日は、うす雲の効果で、太陽がまるで月のように見えました。

そして…。
4時35分。
太陽は、完全に姿を見せてくださいました。
夏至の日ころの日の出4

おはよう!おひさま!!

夏至のころの日の出5

夏至の日の日の入は19時ちょうど

夏至の日は、日の出が早いのもあるけれど、昼間の時間帯が1年でいちばん長い日というのが本当の意味。
そして、なんと14時間35分もあります。

ちなみに昨年12月の「冬至」はどうかと調べてみれば、日の出が6時47分、日の入16時32分で、昼間は9時間55分。
なんと、夏至と冬至では、4時間39分も差があるんですねぇ。
びっくりです。

いつもの『暦便覧』も忘れずチェックいたしましょうか。

「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」とあります。
陽射による暑さも極限に達し、日の長くなる頃ぐらいの意味でしょうか。

といっても、夏至の頃は大概梅雨の真っ最中。
今年などは、しとしとどころか、のっけから、豪雨暴風雨の日々がくり広がったりしまして、びっくり!

乾燥して冬晴れが続く東京地方は、冬至の頃のほうが案外日照時間は長いかもしれませんが、どうなんだろう?

むむっ。
しかしそういえば??
『暦便覧』は、江戸時代に日本人によって書かれた、暦の解説書です。
当時の江戸だって、同じ時期に梅雨はあったはずですが、あっさり無視…なんでしょうか。

うーん。
まあ、なんたって「夏に至る」ですから良しとしますか。

夏至の日の昼が長いのはなぜ?

答えは、太陽が地球の北半球をもっとも多く照らす場所(北回帰線の真上)にくるから。

これは、地球の自転軸が、太陽に向かって傾いていたまま公転しているから起こる現象なんですが…なんて言葉だけで言っても、実はなかなかピンときません。
ぜひ、地球儀を懐中電灯などで照らしながらまわしてみてください。

たぶんそれならなんとなくわかってくるかと思います。

ともかく、だから夏至の日の昼の長さは、北へ北へ移動するほど、長くなって、日本国内でも、北海道の室蘭では、日の出 3時38分(まだ夜?!)、そして、日の入は18時56分なので、昼は15時間18分

札幌は、日の出3時56分、日の入19時12分→15時間16分
さらに、もっともっと北上し、北緯66.6度を超える北極圏全域では、夏至のあたりは「白夜」となって、真夜中になっても白々と明るく太陽は24時間沈みません。

一方、南半球はどうかといえば、当然まったく逆の現象が起こる。
季節は冬で、昼の時間は一番短く、南緯66.6度以南の南極圏全域では「極夜」となる。
ほとんど太陽が沈んだ状態で夜が続きます。

今日は、天文学的&暦学的には地球上すべてで「夏至」の日!

北半球が夏なら南半球は冬。
ならば、「夏至」の日も変わるのかな?
と素朴な疑問から調べてみたら、こんな驚くべき事実に遭遇!

ちなみに、英語圏で、夏至のことを「summer solstice」とやっぱり「夏の至点」といいます。
そして、「夏」という言葉を使うのは、南半球にいても同じなんだそうです。

しつこいようですが、南半球は、冬です。
そして日も短い。

これはつまり、かつてやや発達していた北半球の文化があって、そうゆう文化を持ったまま南半球に移動し、むりやり住み着いた北の人々がいたからにほかならず。
ちょっと小さな声で…北から南の侵略の証拠というか名残というかがこんなところにも密かに残っているわけですかね…。

たとえば、オーストラリアあたりでは、
今日は「summer solstice」だから、そろそろ「Winter Comes!」とか、言うんでしょうか?
うーん、なんか変。

機会があったら、ちょっと聞いてみたいものです。

◆今日は、2014年6月21日/旧暦5月24日/皐月癸亥の日