やっぱ、会社は、固定して働く場所としては適さなくなって解体されてゆくな…と思った本

有限な時間は、お金より大切なんである…と気が付いたヒトの処方箋のような本

普通の会社員がフリーランスで稼ぐを読了

フリーランスで稼ぐ

私は、6年ほど前に、長く続けた会社員生活を辞めたモノだが、辞める数年前から「会社は、シゴト以外のムダが多すぎる」と感じていた。

辞めようと思った理由は、さまざまあるが、
この「ムダ」を排除しなければ、まじめにシゴトなどできやしない
→どこでも通用するシゴトのスキルも身に付かない。
→やりたいと思ったことを自由にできない自分になってしまう。

と思ったところが、非常に大きい。

そして、安定を捨てた。
…となるのは、前時代的な考え方。

収入はもちろんカグンと減ったが、時間を自分の手に取り戻せたから、全然どうでもいいのである。
ヒトに寿命がある以上、時間は有限。
その貴重な時間を、毎月お金が振り込まれるからと、浪費するほうがどうかしてはいないだろうか?

極端な言い方をすれば、お金は基本なんとかなるというのが実感。
ミニマムだけど豊かな生活をめざし、遣う額を減らしてゆけばいいのである。

これホントだよ!
(マネーリテラシー的なコトを無視して生きているヒト=あるお金を思考停止してムダに使ってしまうヒトは、例外だけどね)

そして、自分で自分の時間をマネジメントする権利をとりもどし、そこでやりたいシゴトができる自分を目指せばいいのである。

って簡単に言うけどね…。

そう思ったならば、この1冊は、超おススメ。

かつて、フリーランスといえば、ライター、カメラマン、デザイナーなどのクリエイティブ系。
および、超優秀なプログラマーとかだったけど。

本書は、普通の会社員がフリーランスになるべきで。
なれるし。
なり方も指南しましょうという内容が新しい。

ただし、対象者は、多少のキャリアありの人材。

具体的には、10年ぐらいどこかで実績を積み(これは別に会社員でなかったとしてもオッケーかと思った)、少なくともひとつのシゴトを最初から最後まで、実質(役職でなく実質が大事)リーダー的なかかわりの中でやり通した経験あり…などなど。

著者は、普通の会社員がフリーランスで働くための紹介会社を共同経営。
そこで、多くの実績をあげているからこそ、そのへんの記述も詳しくあって、この地に足がついた感じも好ましい本。

私見だけれど、会社で働くときに生じるムダは、たぶん、ある程度のスキルを身に着けたヒトを会社がうまく使いこなせなくなってきているのが理由。
…なんじゃあないかと思う。

つまり、会社の慣習どおりにしてれば悪いことにはならないから、不合理とかムダと思っても我慢してね、あとあんまり頭角を現さなくてもいいからね…的な。

しかし、そんな保証はもうどこにもなし。
実質なしで、気分だけは、終身雇用のママっていう感じが、いまだ残り、それが会社の常識みたいなあつかいになっている。

これはもう、シゴトしずらいの当たり前でしょうね。

ちょっとざっくりですが、ありえそうな働き方

となれば…。
若い頃は、どこかに潜り込んでお給料をもらって、ベーシックなシゴトのやり方を学ぶというスタンスで働く
→シゴトを覚えて実績のひとつ、ふたつを達成+自分のやりたいコトを見つける
→勤め人の座は若い子に譲って、フリーランスになる。

という働き方が一般的になるかもね。

付け足せば、会社で出世したい(死語だと思うけど)ヒトは、ムダを我慢して残るか、会社のムダを失くす努力をするって感じか。

…まあ、かなりざっくりで恐縮ですが(笑)。

たくさんのものを作って売るとか、大きなシステムを作って使ってもらって収益を得る、重要なインフラを管理運営して対価を得るなどなどの経済活動をするには、多少とも大きな組織=会社とか役所とかが必要なんでしょう。
(これも注意深く調べてゆけば、もういらなかったりしてな)

でも、ヒトが意義を感じて、楽しく継続的に働く組織としての会社は、もう必要ないのかもなぁ…と思う。

とにかく、高度経済成長期の終身雇用の手厚さを知れば、今は、なんで我慢してるの?としか思えないお粗末さ。
安定ってのも、もう砂上の楼閣だしね。

さあ、あなたはどうする?

本書の目次は、そのまま読書メモになりそうな充実度

※ってことで、ぜーんぶ書き写しました。

はじめに

・個人がキャリアのイニシアチブを取る時代
・会社がキャリアを形成してくれる時代は終わった
・文系総合職にも、フリーランスの波がやってきた
・「フリーエイジェント宣言」する女性たち
・文系総合職フリーランスマインドチェック

第1章 フリーランス新時代の到来

・「フリーランスで生きる」ことは「特別なこと」ではなくなった
・そもそも「フリーランス」とは何か?
1 時間や場所の制約を受けにくい
2 自分主導でキャリアデザインしやすい
3 成果に対して報酬が得られる

・クリエイティブ系、IT系、コンサル系…フリーランスの種類
・「フリーエージェンがト宣言」する文系総合職
・企画・マーケティング・人事・広報・法務…文系総合職フリーランスの職種分類とは?
・大企業と中小企業で異なる、フリーランス人材を求める事情
・文系総合職フリーランスの働き方と報酬事情

第2章 いま、文系総合職フリーランスが求められる理由

・個人の理由
1長時間労働が「前提」の正社員では“サステナブルな働き方”が難しい
2育児、介護…時間や場所の制約で多様な働き方が求められている
3「自分の手でキャリアデザインしたい」という個人の増加
4経験や専門性を活かして働き続けたい

・企業の理由
1優秀人材を思うように採用できない
2フリーランス嘉津宇王であふれる業務を吸収する
3外部人材を活用して「イノベーション」を巻き起こす
4ワークスタイルの多様化で休職補てん人材が必要になる
5固定人件費を抑えて、グローバルな競争力を保持する

・社会の理由
1「夫婦共働きで働き続ける」が世の中のスタンダードに
2「シェアカルチャー」が働き方の多様性を増やした
3発信ツールの多様化がワークスタイルを変えた
4テクノロジーの進化が文系総合職の「モバイルワーク」を可能に

第3章 文系総合職フリーランスになるために

・文系総合職フリーランスが身につけるべき6つのスキル・経験
1リーダー職以上の経験
2コアな専門ジャンル
3プランニングから実行までの経験
4タイムマネジメントスキル
5提案力、改善力、対応力
6コミュニケーションスキル

・文系総合職フリーランスとしていきいき働くための心得
1自分の「市場価値」を正しく把握する
2クライアントとの「ゴール設定」をしっかり行う
3「できること」と「できないこと」をはっきりさせる
4「自走性」と「確動性」を持つ
5成果への高いコミットメントを持つ

・文系総合職フリーランスを目指すためにいますぐやるべき10のこと
1自分の“コア”を見極める
2キャリアをタテ・ヨコ両方から深堀する
3仕事の“再現性”を手に入れる
4タイムマネジメントを意識する
5プラスアルファの提案・改善を大切にする
6人との“つながり力”を最大化する
7日々の“発信する”を習慣にする
8“サバイバル資金”を見極め、貯める
9先輩フリーランスを徹底リサーチする
10計画を練って、円満に“卒業”する

・文系総合職フリーランスに向く人、向かない人
・文系総合職フリーランスのジョブハント術
方法1 会社員時代の職場から委託を受ける
方法2 友人・知人から仕事の紹介を受ける
方法3 クラウドソーシングサービスに登録する
方法4フリーランス向け仕事紹介サービスに登録する

おわりに “サステナブルな働き方”を手に入れるために