10月も後半になれば、神社の拝殿前やら鳥居前やらでは晴れ着で着飾った子どもたちが写真撮影。
着物姿にピースサインは気になりますが、みな誇らしげな顔でカメラの前にスタンバッテおります。
それを後ろの方から極秘撮影。
帯も着物も、着付けもなかなかに上等ですね。この子は7歳かな?
こんな凛々しい5歳児も大量発生しておりますし…。
秋の休日の神社の光景といったらこんな具合。
それでも、正式には、今日11月15日が七五三のお祝いの日です。
七五三の由来って?
かつて、子どもの死亡率は高く、7歳までの子どもはカミサマからの預かりものという考え方がありました。
病にかかってあっという間に逝ってしまったとしても、「七つまでは神のうち」だし、カミサマが返せとおっしゃって連れて行ったと、悲しみながらも諦観し、そうしてココロを穏やかに保とうとしたのかもしれません。
なので、この世に生を受けてから七歳までの間に細かい節目があった。
・男女三歳は「髪置」
・男子五歳は「袴着」
・女子七歳は「帯解」
そして、その節目ごとに子の成長を祝ったのが、七五三のルーツです。
それぞれの節目の意味を少し解説
・「髪置(かみおき)」
子供の頭に綿帽子をかぶせ、長寿を祈ったもの。
白い綿を白髪に見立てて、子どもの黒髪が白くなるまで長く生きることを願ったということですね。
あるいは、髪を伸ばし始める儀式であったとも言われています。
・「袴着(はかまぎ)」
男児が生まれて初めて「袴」をはく儀式。
「袴」は、公の場で身に着ける正装。
それを早々に身に着けさせることで、カミサマの子から人間社会の役割を担うヒトに元気で成長することを祈ったのでしょうか。
・「帯解(おびとき)」
女子がこれまで着ていた簡易な着物の付け紐をはずして、大人と同じように帯を締め着物を着う行事。
大人の女性の一員となったことを祝い、このまま成長してゆくことを祈りました。
こうして、年齢ごとのお祝いを元気にクリアしつつ、七歳となれば、子どもたちは、カミサマからの預かりものの時期を終える。
やっと、人間社会のひとりとして認められることとなります。
…と、由来を知れば、そこはかとなく感じるめでたさかも。
ということで、人間になった時期をとーっくに過ぎた、わたくしも、千歳あめでお祝しようかと思った次第。
子どもたちの晴れ着の柄に、そしてこんな祝いの飴の意匠に…。
七五三をこうして丁寧に眺めてみれば、こどものいるいないに関わらず。
大人をも魅了する日本の美しい行事。
そんなことに今年はじめて気づきました。
◆今日は、2014年11月15日/旧暦 閏9月23日/長月庚寅の日/下弦の月
◆日の出 6時16分 日の入16時35分/月の出–:– 月の入12時23分