浅草寺の「羽子板市」も、とうとう今日が最終日。
この時期、ブログのネタは満載ですが、あえて2回も羽子板市の話にしてしまったそのココロは?
板で突かれる「突羽根(つくばね)」のほうも忘れちゃあならないっ!
と思いいたったからでして…。
というより、私にとっては、こちらが羽子板市の本命…実は(笑)。
1個、2個では、ちょっとキレイなおもちゃ…といった感じしかしないこれが、専門の屋台で、まとめて売られる様子はカラフルで圧巻。
羽子板とは違った意味での美しさです。
「羽子板」の縁起担ぎは、“邪気を跳ね返す「板」”。
対して、「突羽根」の縁起物としての意味合いは、華やかな羽根ではなくて、先端にある黒く丸いものにあるのだそうです。
今は、いろいろな素材で作られるようですが、この部分は、「ムクロジ」という植物の種で作るのが正式。
・ムクロジ=「無患子」=「子が患わない」。
・ムクロジの部分を豆に見立てて
「豆=魔滅(まめ)」=魔除けになる。
「マメに暮らせる」
・羽子板に突かれた羽根が、害虫を食べる「トンボ」に似ているので、「悪い虫がつかない」。
おっ!羽根にもいちおうこじつけましたねっ!
…と、とにかく、江戸人たちは、駄洒落、こじつけなんでもありで、女児の魔よけになる方向にたくさん縁起を担いだもようです。
突羽根の種類はふたつ
ぐるり屋台を突羽根中心に観察したところによると、種類は、大きくわけて写真のふたつ。
すっと尖ったものと、羽根が大きく開いたもので、おそらく飛び方が違うのでしょう。
これらが、竹の棒に数個挟んで売られていたり、巾着風の袋入りだったりと売り方の一工夫も嬉しくて、それでだいたい1000円ぐらい。
羽子板一枚買うには、ちょっと覚悟がいりますが、これなら縁起物としても気軽です。
ええっと…女児というには、かなぁーり、とおの立った者ですが、ふたつもとめて、来年の健康の御守りといたしたく。
全国の女児の皆様にもおススメです。
おまけ:羽子板市には、こんなささやかな羽子板もあり。
羽子板市に並ぶ、豪華絢爛な押絵細工は美しいけど、あれを日常生活の中にいれるにゃ派手すぎる。
…と、私自身は、いつも見るだけを決め込んでますが…。
それでも、羽子板市なんだから羽子板買いたいなぁ…と思うなら、こんなのいかがでしょうか?
舞妓さんの絵柄はもちろん、梅に稲穂、さらには5円玉までくくりつけ、精いっぱいに縁起の数々をまとっているさまがいとおしいです。
◆今日は、2014年12月19日/旧暦10月28日/神無月甲子の日
◆日の出 6時45分 日の入16時30分/月の出 3時27分 月の入14時19分