今年も、いつまでも寒い!とか言ってるうちに、ゴールデンウィーク直前からいきなりどーんと暑くなる。
もう近頃は、冬からいきなり夏!
って感じで、季節の急変に振り回されるうち、初夏の和菓子を食べ忘れてました。
晩春から初夏の訪れを告げる、つる瀬の柏もちはセーフっ!
みそ餡は、もう今年は終了だって、ああ、よかったぁ。
つる瀬の柏もちは、こし餡、つぶし餡(つぶ餡)、みそ餡の三種なんですが、みそ派の私は、みそ一個+その時のきまぐれで漉し餡orつぶし餡を選ぶ。
柏もちって、桜もちととも年中売られて売るイメージの和菓子。
だけど、やっぱり、端午の節句前後に期間限定で販売する和菓子店のモノを食べときたいと思う。
特に、我がご近所老舗菓子舗「つる瀬」の柏もちは、量もやや少なめで味もあっさり。
なのにしっかり存在感があって、しみじみ美味しいんですねぇ。
こんな美味しいモノだから、しょっちゅう食べたいっ!と思っても、期間を逃すと「また来年ね」と、あっさり消える。
そんな潔さも好きなところなのであります。
つる瀬の柏もちは、餡の種類によって違えた装いもなかなかに小粋です。
モスグリーンがかった柏の葉は、こし餡。
濃いグリーンの柏はみそ餡。
そして、つぶし餡は、草もちをモスグリーンの柏でつつむ。
…だったかと。
がさがさ食べてしまえば見過ごしてしまうような、小さな装い。
でも、いったん知れば、何かとっても大切なものを見せていただいたような。
これは、なんかほんとに日本だわぁ…と、感心しつつ、そこに日本人の矜持を少し。
しかし、粽は食べ逃しましたっ(涙)
端午の節句に柏もちを食べるのは、江戸の武家発祥の食文化。
中味の餅より、柏の葉が重要アイテムであって、新芽が伸びないうちは古い葉は落ちない=家系が絶えないと珍重されて、その葉で餅を包むのはもう縁起かつぎそのものだったみたい。
ってコトで、日本の東地域での柏もちの入手はそんなに難しくはないのです。
がっ!「粽」は上方。
実は、東京あたりで「粽」を見つけるのは結構至難の業…と言うのを忘れてまして、こちらは結局食べ逃しました。
というコトで、昨年の写真をココに(笑)。
これで、食べた気になり、残念過ぎる気分を慰めてみようかと思います。
ちなみに「粽」を求めたければ、つべこべ言わずに上方発祥の和菓子店にあたりをつけるのが確実。
そういった場合は、京都発の老舗とらやのものをもとめるのが通例ですが、ここのは5月1日~5日の超期間限定。
その時期、この身は、東北にいたもんで、購入は無理。
写真は、神楽坂の和菓子店・梅花亭で発見した粽です。
ココのは、売られる期間もずいぶん長いのですが、さすがに端午の節句もすぎちゃったんで、無理だろなぁ。
東京で粽を入手するにはかような具合。
スーパーマーケットの棚にまで普通に進出してる柏餅と比べ、そうとうな緊張感を有するコトを、ああ、すっかり忘却しておりました。
さあて、柏もち(と粽)をいただいたなら、もう季節は紛れもなく春から夏へ。
私にとっては、覚悟のいる暑い日々がやってきます(←つまり、夏がかなり苦手。北国育ちですしね。)
ああ、暑さに強いヒトがうらやましい。
◆今日は、2015年5月8日/旧暦3月20日/弥生甲申の日
◆日の出 4時43分 日の入18時33分/月の出22時17分 月の入7時53分