太宰治は、1909年6月19日に生まれ、1948年6月13日に愛人・山崎富栄と玉川上水にて入水自殺を遂げます。
遺体が見つかったのが6月19日。
なので、死の直前に書いた短編小説「桜桃」にちなみ6月19日が「桜桃忌」とされました。
しかし同じ日が太宰治の誕生日でもある。
出身地・青森県金木町では、「誕生日なんだから生誕を祝うべきでは」との声もあがって、生誕90周年の1999年から「太宰治生誕祭」と名を改めたそうです。
今日は、その生誕を祝って、太宰治の生家「斜陽館」では、式典が執り行われているはずで、太宰作品の朗読などが楽しめるようです。
だからかどうか、今日は、朗読の日でもあるみたい。
(いや実際は、6(ろう)10(と)9(く)=「ろうどく」の記念日にありがちな語呂合せみたいですが…)
重要なのは逝った日ではなくて、誕生日。
で、その記念すべき作家の誕生日には、そのヒトの作品の中から1作選んで持ち歩き、好きなページを拾い読みする。
…というのを習慣にさせていただいている私です。
(といっても、もう亡くなって、新しい作品がこの世に生み出されない作家限定。例外あり)
しかし…。
ひとり太宰治のみは、桜桃忌を偲び、誕生日も祝う。
ってコトになりましょうね。
なので、さくらんぼも買ってきました。
やっと、気負わず買える値段になった旬の山形産「佐藤錦」。
(…といっても、母の家には、さくらんぼの樹があって、かつては豊作の経験ありだと、高いんだよなぁ。東京のさくらんぼ。)
そして、今年の一冊は、『お伽草紙』 (新潮文庫)にいたしました。
防空壕の中で、娘に昔話を読み聞かせ…つつ、勝手に物語を妄想拡大する…話。
ちょっと朗読の日に似合いの物語だと思った…というのがその理由。
で、この本から一話なりとも、声に出して読んでみようかと思います。
記念日が、偶然とはいえ、関係ありそうな重なり方をしたなら、全部活用したい…って、思わない?
まあ、そんなことはともかく。
太宰治様、106回目のお誕生日おめでとうございます。
あの世では、そのままデカダンス作家でしょうか?
それともユーモア小説家?
もしかして、現世に生まれ変わって違う小説かいてたりして?
…とすれば、どの作家だろうか?
◆今日は、2015年6月19日/旧暦5月4日/皐月丙寅の日
◆日の出4時25分 日の入19時00分/月の出6時53分 月の入20時51分