梅雨入りのころに「紫つゆ草」が咲いて、
梅雨明けのころには「つゆ草」が咲く。
…と記憶して虎視眈々と観察。
おかげて、毎年欠かさずその姿を眺めて楽しんでいる。
がっ!
今年は、タイミングが合わず、紫つゆ草の花の時期をはずしてしまった。
(いつもの入梅の時期はなぜかつぼみ⇒6月下旬に観察スポット谷中霊園へ慌てて出かけるも⇒新暦盆の東京では、雑草としてきれいに駆除されていました…ああ。)
で、つゆ草のほうは忘れずにと、相当注意深く過ごしてきたこの1ヶ月ほどですが、うーん。
なんだかこちらも出会いが皆無。
梅雨もとっくに明けたのになぁ…。
なぁんで?
ラジオ体操のポスターを見て、気が付きました。
夏休みのラジオ体操って、今は、約2週間!
短いねぇ~!
昔の小学生(←私とか)は、夏休みほぼ全日だったよっ!
などと町会のポスターにつっこみを入れてて気が付いた。
小学校高学年のある年のコト。
出席ハンコの捺印係を拝命し、少し早目に行って、公園の隅っこで、雑草を眺めながら皆を待つ…を毎朝。
その時眺めていた草こそが、つゆ草じゃなかった?!
そして、夏休みの間中、毎日律儀に咲いてもいました。
「つゆ草」のつゆは朝露の露。
つゆ草って、朝露の落ちる早朝に咲いて、日が高くなる露が消えるようにしぼんでゆく。
…と、ついでに、小学生ながらも図鑑で調べて知っていたコトもにわかに思い出し。
つまり、つゆ草の花に出会いたいなら、早朝に観察しないと、生涯むりっ!(←大げさ)
という大切なコト忘れてましたっ!(←っていうか毎年見てるのに忘れるなよ)
というわけで、早朝、あたりをうろうろしたらさっそく出会いましたっ!
しかもどなたかのお宅で栽培している気配あり?
だって、プランターに育ってますし…。
ここ数日雨もないのに、たっぷり水滴が付いています。
今朝ほど、育て主に、たくさん水をかけてもらったようです。
ふーむ。
プランターで育つんだ。
…もしや我が家のベランダでも育つ?
柳宋民センセイの『雑草ノオト』 によれば花のころは結構長い。
というコトで、若干出会いが遅くなった、2015年のつゆ草ですが、『『雑草ノオト』(ちくま学芸文庫) 』によれば…。
<この花は梅雨明けを迎える頃に咲き始め秋口まで咲く、正真正銘「夏の花」>なんだとか。
紫つゆ草の花の時期は、(駆除されなくとも)案外短く、時期を逃すと出会いはまた来年(涙)ですが、つゆ草はまだまだ大丈夫。
というコトで、今年こそは、押し花なんかも忘れずに!
というのも、やはり小学生時代の夏休み。
同級生が自由研究で提出したのは、「つゆ草の押し花」でした。
A4サイズぐらいの画用紙の束がブルーのリボンで綴じられていて、開けども、そこには同じ「つゆ草の押し花」のみ。
しかし、そこに添えられた、日付と…名前!が、いちいち違っていて面白かった。
オトナになって、見つけたつゆ草の別名は多数。
たとえば…。
「鴨(つき)草」「鴨跖草(おうせきそう)」「鴨頭草(つきくさ)」「月草」「碧嬋花(へきせんか)」「ほたる草」「かまつか」「かま草」「うつし花」「青花」「ぼうし花」「百夜草」…と。
件の同級生の自由研究には、たぶんこんな名前ひとつに、つゆ草の押し花一輪。
翌日はまた、その日に採った、つゆ草を押し花にして、違う名前…と並んでいたのでしょうね。
子どもココロにも、そこには、夏じゅう楽しんだ証が、貼られて並んでいるように見えました。
その美しさとアイデアの楽しさは、オトナになっても、決して忘れられない夏の思い出。
それを遅ればせながら真似てみたいなぁ…と。
なんか、ここ数年、毎年思い描いては、計画倒れなんですけどねぇ。
ああ、今年こそは…と思います。
◆今日は、2015年7月29日/旧暦6月14日/水無月丙午の日
◆日の出4時46分 日の入18時49分/月の出16時42分 月の入2時16分