銀杏が黄葉すれば、vs冬桜のピンク。咲き誇る山茶花の赤vs黄色。さらに今年は楓の紅葉が同時期で、美しすぎな初冬。/12/15=旧11/5・乙丑

ああ、今年はやけに美しい光景が繰り広がるなぁ…。

って思う日が、個人的には多い気がするんですが、いかがでしょうか?

理由のひとつは、紅葉・黄葉と冬花の見ごろが重なっているからだと思う。

青いまま散っちゃうのでは?
と心配していた銀杏も、緑から黄色のグラデーションだったのが、あっという間に黄色一色に。

黄色い銀杏並木

美しい…。

しばらく歩いて、あの美しさをもう一度と振り向けば…。

山茶花と銀杏

咲き切る直前の山茶花の赤と黄色のコラボがまた面白いっ!

今年は、七十二候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」の頃から、初めて開くというより結構盛んに咲いてたけど、やっぱ今の咲き様にはかなわないよなぁ。

だって、植栽を赤く覆っているって感じですもの。

山茶花

ちなみに、私はこの咲き切る直前の山茶花が好き。
山茶花

パッと目が覚めたみたいな感じがカワイイ…って感じしませんか?

ちなみに、椿は、つぼみが少し開いた状態が好き。

藪つばき

そうなんですよ、この山茶花のとこから少し進んだ住宅の庭から、やぶ椿が顔を出してました。
これは、ちょっと早すぎな気が…。
だって、種の爆ぜたあとがまだ残っているもの。

咲き始めの椿と咲き終わりの山茶花が、銀杏の黄葉をバックに咲いている…って、ちょっと、やっぱ変な気候のせいなんですかね?
…これに関しては、私はかなりうれしいけど。

おっ!今度は、銀杏の黄色バックに冬桜!

冬桜

これは、十月桜という品種ですが、上野公園の清水堂の裏手にひっそりと植えられている。
皇居東外苑にも同じ品種があって、そちらは名前の通り10月末から咲き始めててびっくり!

こちらは、11月末ごろからポツポツと咲き始め、銀杏の黄葉が遅い年は、このようなコラボが見られるって具合。

ちなみに、冬桜は、染井吉野が一斉に咲いて、あっという間に散ってゆくのと対照的に、花が楽しめる時期が俄然長く、枝の下のほうから一輪一輪、丁寧に花咲かせ、寒の内がいちばん元気です。
冬桜

ほらほら、花が終わったのもあるけど、まだたっぷりつぼみが付いております。

そして、だいたい節分ぐらまで咲き続け、寒桜とバトンタッチするように枯れてゆく。
だから、首尾よく雪なんかが降り積もれば、雪景色と桜のコラボというのも可能。

ところで、散らないの?
そうなんですよ、この種は、桜のくせに桜吹雪は無縁で、花は散らずに枝にへばりつくようにしぼんでゆきます。

今度は、山茶花と紅葉の競演だぁ!

山茶花と紅葉

冬桜のあたりから、清水堂の際の石段を、メインストリートの桜並木のほうへ向かうと、今度は、こんもりとした山茶花+オレンジに色づいた紅葉+赤い紅葉と並ぶのも面白いなぁ…と。

2015年の楓は、立冬(11月8日)から数えて約30日で見ごろ

江戸人のいう、<「立冬」より数えて7・8日目より始まって、遅くとも15・16日頃>から遅れるコト半月ですが、見事に色づきました。

こちらは、後楽園の紅葉。

後楽園の紅葉

上野公園で、冬桜を撮ってた小耳に挟まってきたのは、「先日、すごく天気の良い日があったでしょ、その日ね、後楽園の赤い紅葉を見ていたら偶然に西日が当たってきれいだったのよお」というご婦人の声。

ふと声の方を見れば、70代と思しき小さなご婦人ふたりが、並んで、銀杏の黄色を見上げているのが可愛かった(笑)。

というコトで、後楽園へ。
ああ、私もその美しさに出会えましたっ!

紅葉
うーん。私の写真の腕だといまいちだなぁ…。

でも、確かに夢見るように美しい光景で、まだこれから数日は、同じ光景が見られるのではと思います。
晴れた日の夕暮れ近く…15時ぐらいでしょうか?
小石川後楽園の紅葉です。

ちょっと驚くべきことは、ここにある写真が同じ1日の出来事だってコト。
…やけに暑い日が続いたり、急に寒くなったりするけれど、代わりに、森羅万象からのとびきりのプレゼントをいただいた気分です。

◆今日は、2015年12月15日/旧暦11月5日/霜月乙丑の日
◆日の出6時43分 日の入16時29分/月の出9時25分 月の入20時20分