「勝手・夏の七草」の3つ目は、やっぱり王道「露草」を入れる。
数日前から、勝手に「夏の七草」&通称「梅雨の七草」(←という位置づけにしました)をどれにするか考えております。
私の中ではもう全部揃いましたが、とりあえず、そこは急がず、今日はこれは外せないでしょうという草を。
「露草」です。
6月上旬ごろ咲き始め、実は10月まで咲いている花。
だけど、花は、早朝に咲き、午後にはしぼんでしまうので、早起きしなければ美しく咲く様子に出会えなかったり…。
私にとっては、暑くて寝坊できませんっ!という夏の日々に、朝散歩などに出かけ、出会う花です。
「藍花」「青花」「移草」「月草」「鴨頭草」「縹草」「帽子花」、そして「蛍草」
これって、私が、知る限りの露草の別名なんですが、調べればもっと出てきそうです。
小学校の自由研究で、露草の押し花だけを淡々とつくり、そこにひとつひとつ違った名前とその名の由来を書いてきた同級生がいて、「わーっ!すごいっ」と思った。
いまだに大好きな子供時代の思い出。
教室の後ろに地味に展示されたそれを、毎日のように眺めていたから名前の記憶もいまだ残るというものですが、なんだってこの種だけこんなに名前をもっているのかしら?
…という疑問追及は、実はいまだなしていない。
なんでなんでしょうね。
一応、読み方いってみます?
「藍花/あいばな」「青花/あおばな」「移草/うつしぐさ」
…ってここまでの別名は、全部、この花の青が紙や布を染めることができるというのが由来だと思う。
「鴨頭草/つきくさ」は、友禅染の下絵に用いられる濃い青色のこと。露草(つゆくさ)の古名でそれがそのまま色の名前になったらしい。
とすると「月草/つきくさ」はその当て字かな?こう書くと美しいですしね。
「縹草/はなだぐさ」の「縹(はなだ)」は明度が高い青色の意味で、まあそのものずばりです。
「帽子花/ぼうしぐさ」はなぜこの名?と謎だけど、花の形状からの連想かも?
最後の「蛍草/ほたるぐさ」…実はこの由来は、ちょっとわからない。
だけど、水を湛えて美しい花と清浄な水のあたりで生息する蛍…ってことで深い関係はありそうですよね。
露草には、仲間も大勢おりまして…。
やはりこの夏場にあちこちで涼を呼ぶように咲く。
そちらも、まとめて、夏の七草の「露草」に入れておこうかなと思う。
だってぜんぶ同じく「露草科」の草花ですし。
まずは、「紫露草(むらさきつゆくさ)」。
個人的には、鈴みたいなつぼみが好きで…それが出始めるのが5月中下旬。
「露草」と同じく6月上旬に咲き始め…。
7月になるともう花のころは終わりかけ。
「露草」がこれからどんどん目立ってくるのとは対照的です。
これも露草科の花「紫御殿(むらさきごてん)」
…って、やや大げさな名前かも?
紫の葉っぱに薄紫の花をつけるからかね?
「常盤露草(ときわつゆくさ)」は、その白さが清浄。
あるとき、山間の道を延々歩いて、カーブを曲がった先にこの花の群生に遭遇。
日陰の湿った斜面なんかに咲く花みたいだけれど、とにかく美しくて感動した記憶。
ああ、なんか夏も捨てたもんじゃないかもね。君たちが咲いて入れば!
…って、いずれも昼日中の太陽光降り注ぐ下では花を閉じてたような気がする。
わかるわぁ。
私も夏・晴れ・昼間は極力出歩きませんもの。
◆今日は、2016年7月11日/旧暦6月8日/水無月甲午の日/月齢6.7日
◆日の出4時34分 日の入18時59分/月の出11時05分 月の入23時09分