「勝手・夏の七草」6つ目は。
園芸家・柳宋民センセイが著書『雑草ノオト』でモノ申す花。
モノ申しているのは、もちろん、そのひどい名前に関してです。
曰く、<漢字で書けば屁糞葛。植物の名前には時々ひどいものもあるが、中でもこのヘクソカズラほどひどい名前はないだろう。何しろ屁と糞であるから最悪である>
私も賛成!
ってことで名前はひどすぎるけど、見つければかわいいこの花。
「へくそかずら」が、我が勝手「夏の七草」&通称「梅雨の七草」の6つ目。
ねっ、なんでこんな変な名前なのか不可解に思うかわいさでしょう?
そして、雨粒でうるおされた姿も「梅雨の七草」という名にぴったり。
『雑草ノオト』を丹念に読めば、この花「灸花」「早乙女花」ともいうらしい。
曰く<別に「ヤイトバナ」とも云う。花の中心が赤いところから、灸を据えた跡のようだということらしい。また、その花の可憐さから「サオトメバナ」とも云う。>
漢字では、「灸花(やいとばな)」に「早乙女花(さおとめばな)」と書くのだとか。
いいじゃあないですかぁ。
ほらほら似合いませんか?
そして、柳宋民センセイ、<この名を以って、汚名を雪ぐとよいだろう>ともきっちり言い切っておりますよ。
実は、変な名前が付いた理由はあるにはあって…。
いま時になれば、けっこうあちこちで見かけるこの花。
雑草なのは明確で、「あら可愛い!」と、程よい長さで引きちぎって家で飾ろうとした小学生時代。
いきなり、田舎のおトイレ臭が漂ってきた!
犯人は、手元に摘んだ「へくそかずら」…だったんですねぇ。
で、懐かしくなって、何十年かぶりで素手採取にトライ!
…そしたら、この花、素手で茎をもいでも全然香りがしませんでした!
ええっ!なんでぇ。
街で咲くとこうなるの?それとも現代のこの花は栄養分がなくてにおわないとか?…
と、いろいろ思いつつも、持ち帰って家に飾る。
いい感じです。
いい感じだし、もう、由来のにおいがないとすれば、いいじゃん「灸花」でも「早乙女花」でも。
改名しようじゃあありませんかっ!
ってことで、とりあえず、勝手「夏の七草」ランクイン記念に、わたしだけでも「灸花」と呼ぶことにした。(「早乙女花」と呼ぶには、実はタフすぎるんでこっちを採用)。
◆今日は、2016年7月24日/旧暦6月21日/水無月丁未の日
◆日の出4時43分 日の入18時52分/月の出21時39分 月の入8時54分
↓草花の掲載数は多くないけど、近所の草花はほぼ網羅!