季節の暦・七十二候は、今日から「水始涸(みずはじめてかるる)」に入りました(10月3日~7日)。
「涸」=水が枯れる、干上がるという意味ですが、水を表す「さんずい」の横に「固まる」という字を並べ「涸」とくれば、まあ、そうゆう意味であることは想像に難くない。
ということで、暦は「みずはじめてかるる」頃ですよと言っております。
台風やら秋雨前線停滞やらで、カラッとしないこの時期にこんな暦アイテム?
…と、毎年いちおう思ってみます。
それだけ、最近の秋は夏の延長で蒸し暑い。
田んぼの稲穂も垂れて、
そろそろ稲刈りの季節です。
暦が「水始涸(みずはじめてかるる)」と言い出せば、さあて、稲刈りの準備…って頃。
こちらはお彼岸時期の東北の田んぼ。
稲穂がいい感じに実っておりますが…。
根元をのぞけば、田んぼの水は抜けて、湿った地面が顔を出しておりました。
…ちょっと見えにくいかな?
田んぼの稲穂が金色に輝く頃、農家では、稲刈りに向けて「そろそろ落とし水をしなけりゃなぁ」と言いだします。
おっと!東京の田んぼにも行かなくちゃ!
東北の街には、ちょっとそこまでと外出すればいまも少しは水田のある光景が広がりますが、さすがに東京ではそうはいかない。
が、あるところにはあるんですね。
昔、水戸藩の上屋敷。
小石川後楽園の田んぼです。
今年は悪天候の日が多くて、すっかりご無沙汰してしまいました。
もう稲刈りすんじゃったかなぁ…と思ったら、まだ黄金色の稲穂が風になびいておりました。
お手製の案山子も見られてああ、よかったぁ。
毎年、中央に水戸の黄門さま風の案山子が立ち、あとは、小学生たちがそれぞれに工夫した案山子を立てる。
田んぼの水抜きも終えて、近所の小学校の生徒たちによる稲刈りの日を待っています。
(小石川後楽園のお知らせページによると、今年は10月6日が稲刈りみたい。晴れるといいね)
◆今日は、2016年10月3日/旧暦9月3日/長月戊午の日/月齢2.1日
◆日の出5時37分 日の入17時22分/月の出7時20分 月の入18時45分
コメント
はじめまして。
苦言になってしまいますが、
水始涸(みずはじめてかるる)
は、「田んぼの水を抜く」という意味ではありません。多くの歳時記でそのように書かれてはいますが、明確に中国では原典からして秋冬の冷涼・乾燥した待機に入れ替わり、水源の水が涸れ始めるころ、という意味になっています。
七十二候で、田の水を抜くなどの人為的農事や催事についてふれることは一切ありません。
Vさま。
コメントありがとうございます。
たしかに「七十二候」は、季節の移ろいを表現したもの、そこに「人為的に」みたいな表現はいいすぎですね。
少し直しました。
一方、「水始涸(みずはじめてかるる)」の正しい意味については、参考にしている数冊の本の中(おっしゃるような「歳時記」的な本ですが…)に、二つの説がある(ひとつはVさまがおっしゃるような意味)との記述もあって、私見ですが、どちらもありなんだろうなぁ…とは思いつつ、断言するのは辞めました。当ブログは、古い暦をよすがに生活を楽しむみたいな趣旨で、個人が運営しているものですので、まあ、それでいいかなぁと。
どちらにしても、当ブログを丁寧にお読みいただきありがとうございます。