七十二候は「蟄虫坏戸」に。ああ、もう虫たちは冬ごもりの支度に入るのかぁ…と惜しみつつ、秋の虫たちを!/旧暦8/11・庚申

七十二候は「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の時期です(9月28日~10月2日)。

暦は、「虫たちも冬ごもりの支度をはじめる頃」だと宣言してます。

それを表してるのが「蟄」の字。

歴史小説や大河ドラマなどで、武士が「蟄居謹慎」する…の「蟄」、つまり、どこかに閉じこもるという意味ですか。
で、虫が「蟄」なんで、虫の冬ごもりを表現します。

「坏戸」=「とをふさぐ」のほうは、いまだ、なんでこの字をつかうのか不明…ではあるんですが、まあ、言ってることは理解可能。

ってことで…。

いまごろ出逢える虫たちを!

暦が冬ごもりを宣言しているからには、いまごろぎりぎりなんでしょうが、実は、近頃はまだ蝉も鳴いたりしてる😓。

いいや、今出会いたいのは正真正銘秋の虫たち!

大丈夫です、注意すれば、逢瀬はあんがい簡単。

まず、晩夏から初秋にかけて、東京の庭園&公園で一番出会いやすいのが蜻蛉(とんぼ)。

多くは、このグレイッシュな蜻蛉ですが…。

しおからとんぼ

これが、シオカラトンボなんですかね?(虫はあまり詳しくない))
不忍池にもいるし、小石川後楽園、向島百花園、皇居東御苑でも遭遇。

さらに、名前を知らない種にも会い…。

茶系のやら…。

とんぼ

羽根先の黒や、しっぽ(?)の赤のアクセントがおしゃれなのとか。

とんぼ

彼らはなんというとんぼでしょうか?

そして、今年は、懐かしい赤とんぼにも出会いました。

赤とんぼ

場所は小石川後楽園。何度か見てるので、生息地なのかも?

小石川後楽園といえば…。

稲穂にたたずむ彼は…。

いなご

蝗(いなご)ですね。

子どものころの晩夏には、朝早くたたき起こされ、コレを採った思い出。
まだ明けたばかりの田んぼの稲穂には、動きの鈍い蝗がとどまり。
面白いように採れるのでした。

もちろん、目的は、蝗の佃煮。
苦手な方もいるだろが、今や、高級食材ですよね。

さてさて、キレイな水と空気、そして緑地。

それらがあれば、この騒がしくも狭苦しい東京にも、懐かしい虫たちは、ちゃんとそこで命をつないでいるんですねぇ。

ところで、彼らは冬ごもりするんだっけ?

ええっと、調べて、調べて…。

ふーむ、とんぼなどは、たまーに、そんな種もいるみたいで、寒くなれば多くは姿を消すそうです。
そうだよねぇ…。

とはいえ、暦が「蟄虫坏戸」と言ったら、虫たちとは徐々にお別れ。

本日は、別れの記念に、たくさん登場いただきました。

ちなみに、暦の言う「虫」は、蛙とか蜥蜴(とかげ)とか、冬ごもりする小さな生き物全般を指すそうです。

◆今日は、2017年9月30日/旧暦8月11日/葉月庚申の日/月齢9.9日
◆日の出5時35分 日の入17時27分/月の出14時08分 月の入–:–