七十二候は「熊蟄穴」。街場には熊どころか動物冬眠しないんで、今年も植物の冬眠で行ってみますっ!/12/12=旧11/2・壬戌

季節の暦・七十二候は、今日から「熊蟄穴」に入りました(12月12日~16日)。

「くまあなにこもる」と読んで、クマもとうとう冬眠の季節です。
…って、これはあまりにも平成の世には、そぐわなさすぎ。

上野動物園の熊なんて、自然には冬眠しないらしく、ここ数年は人口冬眠なんですしねぇ…。
あっ!動物園の熊、今年は、もう冬眠にはいったのかな?
近々確認にいかなくちゃ!
(上野動物園では、「月の輪クマの冬眠」までも展示してるって知ってました?)

ってコトで、熊どころか、基本動物の冬眠なんて日常的には見ないので、この暦の時期は植物でいってみます。

「熊蟄穴」の頃は、日本庭園の「雪吊り」見物が楽しい時期です。

このブログでは、平成の、しかも東京という街場にはそぐわない七十二候アイテムは、基本、私の勝手七十二候に置き換えてごまかす(笑)と決めております。
しかし、この時期の「熊蟄穴」に関してはこじつけでゆくことにしてます。

実際、こんな様子を見てると、暖かそうだし…。

霜除け

植物の冬眠って感じしませんか。

ってコトで、昨年より、東京都内の庭園を気まぐれで一か所選び、植物の冬眠(=雪吊りや霜除け)をゆっくり観察。
翌年ここに紹介する段取りってことにしております。

昨年のブログでは、六義園のものを

そして今年は…。

向島百花園の雪吊り&霜除けを!

都内の主だった庭園は、六義園、小石川後楽園、旧古河庭園、日比谷公園、旧芝離宮恩賜庭園に浜離宮恩賜庭園と巨大で豪華なものが多数。
そのほとんどで、毎年、松をはじめとした雪吊りがおこなわれ、それはそれなりの結構な規模で見応えたっぷり。

これに対して、ひとつ異質なのが、向島百花園なのですが、私はここの木々の冬したくがいちばん好きかもしれません。

というのもひとえにカワイイ。

霜除け

小さな藁の花が咲いているかのようです。
しかし、この「霜除け」、何を囲ったんだろう?
かなり頻繁に足を運ぶ場所ですが、こうしてすっかりくるまれちゃうと、まったく記憶にのぼってこない。

霜除け用の「蓑傘(みのがさ)」で、雪ん子みたいに守られてるのもいいですね。

蓑傘

百花園にだってもちろん「雪吊り」があります。

ほらね。

雪吊り

こじんまりしつつも、瀟洒な。
育ちの良さみたいな雰囲気を纏った光景。
…に見えません?

棒の先端に寄せた藁が美しい意匠になっているもの、雪吊りの作法通り。

先端

こっちは、ドレッドヘアにも見えますが…。

先端

この部分のデザインもいろいろあるんですねぇ。

百花園だからこその雪吊りがこれっ!

梅の樹の雪吊りです。

梅の雪吊り

もちろん、まだ梅は咲いていないので、これは3月に撮ったもの。
そうじゃないと、ただの枯れ木なんでちょっと面白くない。

…ってコトで、年末多忙で向島まではちょっと…というなら、梅咲く2月~3月に出向くのがいいかもしれない。
ピーンと吊られた梅の樹に、のどかにほころぶ梅の花っていう珍しい光景が見られますよ。

で、私は、今年はどこにしようか?

今年も観察しに行っておかねば、来年の「熊蟄穴」の時期のネタがなくなっちゃうもんで、さぼるわけにはいきません。
…って、こうゆうの好きなもんで忙しくてもいっちゃうけどね(笑)。

やっぱ、田んぼがあるって知って、2015年は、日参しまくった小石川後楽園かなぁ(5~6回はいったぞ!パスポート買えばよかった!)。

そういえば、もっと日参した皇居東御苑は雪吊りってなかったような?
あの庭は、庭の造形を楽しむ庭園というより、植物を観察する植物園に近いもんね。

ちなみに、都立公園では、六義園と向島百花園、小石川後楽園のほかにも、殿ヶ谷庭園、浜離宮恩賜庭園、清澄庭園、旧古河庭園、旧芝離宮恩賜庭園でも雪吊りが鑑賞できますよっ!
いちどどこかに、植物の冬眠をみにぜひっ!

◆今日は、2015年12月12日/旧暦11月2日/霜月壬戌の日
◆日の出6時41分 日の入16時28分/月の出6時57分 月の入17時25分