七十二候は「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」の時期です。(11月22日~26日)
虹が出るには、明るい日差しと、通り雨で湿った空気。
しかし、冬の日々は、日照時間が短くて弱いヒカリと乾いた空気。
暦は「もう虹が出る日はしばし来ない」と言うことで、冬到来を告げています。
特に、虹が見えなくなるのに「蔵」の文字を使っているのが、個人的に好き。
大切なものを仕舞って、また出会う日を待っているような…そんな希望を感じたりします。
今年、東京上空で虹を見ただろうか?
…と記憶をたどる。
うーん、夏場に一度あったかな?
空が狭い東京では、虹を見るのもなかなかに稀有。
代わりにという感じで、今年は、冬めいてきた今頃になって、雲の様子が賑やかしく楽しい。
早朝、窓を開け放って眺めた空には…。
うっすら棚引くような雲。
それが、数時間後に、外に出で見上げたら、うろこ状の巻積雲に変化した。
さらに様子がどんどん変わる楽しさ。
そして、夕刻直前。
巻積雲のうろこひとつひとつが大きくなってきて…。
やがて夕暮れ。
晩秋から冬めいてゆく頃は、昼間の時間がアッという間に過ぎてゆく。
今年は、その短い時間を愛おしむように空を眺めてばかりです。
◆今日は、2020年11月24日/旧暦10月10日/神無月辛未の日/月齢8.9日
◆日の出6時26分 日の入16時30分/月の出13時37分 月の入0時24分