七十二候は「土脉潤起」に。暦がこう言い出したら、さっそく春の兆し探しに邁進したく。が、まだ外出自粛にて、ただ、空を眺め…。/旧暦1/8・戊戌

七十二候は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」の時期です。(2月18日~22日)

暦が言いだした、「土脉」=「つちのしょう」は、「土の脈」という意味ですが、それって?
…と、冬でも雪や氷に無縁な地域ではピンとこない言葉。
しかし、東北育ちなら、もしやあれか?と覚えのある光景でもあります。

たとえばこんな。

土脈な光景 皇居東御苑

根雪に覆われた大地も緩んで溶けて、水が流れて、脈のような筋を描く。
やがて、水は蒸発し、あたりは「潤起」=潤う

いっけん、むずかし気な「土脉潤起」という言葉は、すごく上手に、冬から春への情景を表現しているようにも思えます。

雪も降らない、外出も自粛の日々は。

東京で「土脉潤起」な光景に出会うのは稀ですが、暦がこう言ったら、「春の兆し探し」にいそしみたい日々到来。

が、今年は外をうろつくにも憚られる。
なので、部屋からは時々空を見上げて、春の兆しを探すのみ。
あああぁ…(-_-;)。

しかし、時々冬から春の空も興味深い。

冬の爆弾低気圧がやってきて、短時間で多量な雨降らせ去った、数日前。

東の空を眺めたら「えっ?海が?!」

空なのに海

…と一瞬思っちゃいました。

雨が去っても、もう、乾燥した真冬のようにキリッと晴れない。
なんとなくぼんやり長閑な青い空の様子が、ひねもすのたりな春の海のようにも見えたのでした。

二十四節気「雨水」が過ぎて、七十二候「土脉潤起」⇒「霞始靆」⇒「草木萌動」の頃は、小さな春の兆し探しが楽しい日々。
やはり、部屋から空眺めるだけだと退屈です。(←秋の空ほど表情は変わらない。)

ああああ、コロナ禍め。

◆今日は、2021年2月19日/旧暦1月8日/睦月戊戌の日/月齢7.3日
◆日の出6時24分 日の入17時27分/月の出10時20分 月の入–:–