今日は、二十四節気の「秋分」。
そして、お彼岸の中日です。
春分の日同様、太陽が真東から出て真西に沈む。
天文学的には、若干昼のほうが長いそうですが、昼と夜の長さがほぼ同じになる日でもあります。
いつもの『暦便覧』もチェックしてみましょう。
春分は「日天の中を行て昼夜等分の時也」と昼夜の長さに着目した表現でしたが、秋分は「陰陽の中分となれば也」と ちょっと違う。
印象としては暑気と冷気のことを言っているようにも感じられます。
暑さ寒さも彼岸までと言われるとおり、暑い日は減り、代わりに冷気を感ずる日が増える。
その分岐点となる日とでもいいたいのでしょうか。
確かにすっかり涼しくなりましたものね。
…っていうか、この間、春のお彼岸を過ごしたばかりのような気さえするのですが、もう半年も経過してしまったのですよね。
改めて、気が付き、びっくりです。
牡丹餅からお萩と名前を変えた、甘いあれが待っている
びっくりしながら、とにかくお彼岸帰省。
帰省のモチベーションは、もちろん祖先のお墓参り…もあるのっですが、やはり甘いモノにはかなわない。
お萩です。
春には、「牡丹餅」と呼んでたものが、秋になると中味は変わらないのに「お萩」と名を変えるのが、個人的には面白くて好き。
「牡丹餅」と呼んでいた春分頃は、まだ寒さが残って、ぼってりしたイメージの呼び名がちょっと嬉しかった。
暑さの記憶も新しい秋分に「お萩」と呼べば、なんとなく繊細な響きで、涼しい秋のイメージをまとうのが不思議です。
お萩は、仏前に供えて、私もさっそく朝食代わりにいただきます。
そしたら、仏花とお線香を持って、先祖が眠るお墓へ。
…というのが、春のお彼岸と同様、ここ数年変わらないお彼岸の過ごし方です。
仏教の教えでは、太陽が沈む真西に、阿弥陀さまが住む極楽浄土があって、そこには祖先の霊が安らかに暮らしている。
それが「彼岸」。
その極楽浄土と、俗世=「此岸(しがん)」がいちばん近づくのが、お彼岸の日々。
春と同様、あちらに逝かれた縁のあるヒトの気配にホッとするかのような。
…故郷で迎えるお彼岸の数日は、やっぱり、そんな安心感とともにあります。
◆今日は、2014年9月23日/旧暦8月30日/葉月丁酉の日
◆日の出 5時29分 日の入17時37分/月の出04時21分 月の入16時55分