「恵方」ってなに?それはどっち?恵方の求め方をまとめてみました。

「恵方」といえば、「恵方巻」…みたいになってるけれど

「ねえねえ、お母さんっ! 恵方って、太巻きだよね」
…と、スーパーの鬼のポスターのあたりで無邪気に言った小学生がひとり。

「ああ、じゃあ、海苔と簀巻きを買って帰ろうか」と、その母らしきヒト。

えらいな、このお母さんは、太巻き手作りするんだなぁ。
でも、簀巻きを買うって、今年初トライかな?
…とか、聞き入っている場合ではないよ。

かつて大阪ローカルの風習だった「恵方巻」が、全国区になったあたりから、「恵方」は、節分が近づくあたりでやたら登場するコトバになった模様。

しかし、そこの小学生!
恵方=その年の「吉の方角」だからねっ!

2015年の恵方は、庚(かのえ)の方角。
おおよそ西南西になります。

おおよそ?
…というのは、より厳密に言えば、今年の恵方は、西微南(西と西南西の間≒西南西 だから。

で、恵方がなぜ吉方?⇒陰陽道でその年の福徳を司る歳徳神のいる方角 だから。

つまり、カミサマのいる方角なので、科学的な方法では、なかなかパシッと位置指定はできない模様…なのかな?
…ってのは、ちょっとうがった言い方だったか(笑)。

恵方は、自分でも調べることは可能って知ってました?

恵方を知るには、まずは「十干(じっかん)」を知ればよい。

このブログのタイトルのなかにも、いつも登場している、甲子、乙丑…の文字。
ちなみに、今日は「己酉(つちのととり)」なんですが、その前半の文字「己(つちのと)」が、「十干(じっかん)」のひとつです。

ちなみに「己酉(つちのととり)」と組み合わせたのを「六十干支(ろくじっかんし)」といいますが、こちらまで説明すると長くなるので、ココでは割愛。

これらは、古代中国から日本に伝わってきたもので、数字の変わりに年月や日数をあらわす用途を持ちます。
たとえば昔の歴史書の年月日はすべてこの甲子、乙丑…の言葉で表されている。
とうっすら覚えておけばいいかな。

普段はあまりつかわないしね。

歳徳神のいる方角は、四方向のみ

ということで、実は、恵方を知るのは、案外簡単。

恵方=歳徳神のいる方角は、「十干」の 甲・ 丙・ 庚・ 壬の方角のみですからね。

その4つが、下の図のピンクに塗ってある部分のみを(ちょっと変則的に)巡ってゆきます。
(図は、ウキペディア歳徳神よりお借りしました。)

恵方図

で、各々の年の方角を一覧するとこのようになる。

甲 の年 甲の方角(東北東微東)/寅と卯の間 2014
乙 の年 庚の方角(西南西微西)/申と酉の間 2015
丙 の年 丙の方角(南南東微南)/巳と午の間 2016
丁 の年 壬の方角(北北西微北)/亥と子の間 2017
戊 の年 丙の方角(南南東微南)/巳と午の間    2018
己 の年 甲の方角(東北東微東)/寅と卯の間    2019
庚 の年 庚の方角(西南西微西)/申と酉の間  2020
辛 の年 丙の方角(南南東微南)/巳と午の間  2021
壬 の年 壬の方角(北北西微北)/亥と子の間  2022
癸 の年 丙の方角(南南東微南)/巳と午の間  2023

方角は、よく見ると4種類しかありません。

ちなみに「十干」は10種なんで、10年で一巡する。
となれは、「西暦の下一桁」が10年で一巡するのと同じです。

だから、「西暦下1桁と十干」の組み合わせをひとつ暗記しておけば、西暦の年数で恵方はわかるってことになります。
巻末に直近の西暦を入れてみたのはそんな意味からです。

といっても、これって基本暗記の世界。
まだまだ覚えるのはちょっと面倒かも…

西暦の下1桁と方角を組み合わせてみました

西暦年の末尾1桁が、「0」「5」≒西南西(庚の方角)
同         「1」「3」「6」「8」≒南南東(丙の方角)
同         「2」「7」≒北北西(壬の方角)
同         「4」「9」≒東北東(甲の方角)

これを、どっかにメモしとけばいいわけですね。
毎年発売される手帳なんかに、さらっと書いてあるといいなぁ。

簡単に恵方を調べるサイトを見つけましたっ!

とココまでわかっても、今度は正確な方位計がないとリアルな方角はわからない。

で、インターネットネットで見つけました。
SENRIOKA-INFO
みんなの知識ちょっと便利帳

このサイトに行って、今いる場所の住所を入力すると、その場の恵方がどっちなのか瞬時に調べられるみたいですよ!

ふーむ、なかなかに便利です。