東京の10月は、大きな御会式が二つあります。
御会式は、各仏教宗派の宗祖の命日にあわせて行われる祭りのコト。
特に、日蓮上人さんの御命日には、こんな風な万灯が練り歩き…。
非常に盛大な行事になっております。
その大きな行事が東京にはふたつ。
そのひとつは、もう過ぎちゃったんですが、池上本願寺の御会式(10月11日~13日)。
こちらは、遠方から観光客までやってくる、たいそうな行事になっている。
そして…。
今日は、雑司ヶ谷鬼子母神さんの御会式の万灯練供養ですっ!
雑司ヶ谷の鬼子母神って、日蓮さんじゃないじゃん?!
…いやいや、実は、雑司ヶ谷の鬼子母神は、ほど近い場所にある日蓮宗法明寺に擁される場所。
だから、ぜんぜん問題ないのです。
ちなみに、鬼子母神の御会式が始まったのは江戸時代の享和・文化文政の頃。
そのころからずーっと毎年10月16日~18日の3日間。
欠かさず、この界隈あげて行われる伝統行事で、今年、豊島区の指定無形民俗文化財になりました。
それではその指定無形民俗文化財ぶりを一挙公開!
万灯のスタートは、19時30分。
護国寺インターの近く鬼子母神出現所→不忍通り→目白通りを経て鬼子堂まで練り歩きます。
夕暮れ時に、池袋駅から不忍通りに出れば、もう万灯があちこちに待機。
池袋の雑踏の中にこんなのがあるって、ちょっと驚く光景だなぁ
…とか思いつつ、そのまま鬼子母神方面(目白方面)へ不忍通りを行く。
道路に沿って、徐々にほどよい人混みが形成されて、あの万灯が、そこを通るのがすぐにわかります。
で、適当なところに場所をとり待ちます。
おっ!纏いが回りながらやってきました。
先頭を切るのは、威勢のいい纏いの群れ。
威勢が良すぎて、ぜんぜん写真に撮れません。もうこれだけ(汗)
そして、万灯!
白い和紙の花を付けた背高万灯が幻想的です。
すぐ近くを通るので、中がどんな風かも眺めるのが可能。
美しい…。
しかし、これを回しながら運んでくるのは大変そうだな…という大きさです。
万灯が行ったら、鬼子母神さんへお参りに。
境内では、夜みせがたくさん並び、予想以上に賑わっております。
目当てはコレ!
すすきで作った芒みみずくです。
これは、かつてコノ界隈が、ススキの茂るのっぱらだった名残みたいなもの。
鬼子母神にお参りに来れば、案外いつでも入手可能ですが、やっぱり、特別な日にいただきたい。
芒ミミズクをゆらゆら揺らしながら、
昔、ススキの原を通る万灯行列は、さらにさぞかしもっともっとうつくしかっただろうなぁ…。
と勝手に妄想しながら、家路につくのです。
万灯が幻想的な夜の練り供養。
まだ見たことがないなら、今年こそぜひ。
雑司ヶ谷鬼子母神の万灯行列は、今晩と明日。
練り歩く経路が若干変わるので、スケジュールを確認しておきましょう→雑司ヶ谷鬼子母神堂 御会式 [10月の秋祭り2015]
◆今日は、2015年10月17日/旧暦9月5日/長月丙寅の日
◆日の出5時48分 日の入17時04分/月の出9時19分 月の入19時54分