今日は、旧暦10月(=亥の月)の亥の日なので、「亥の子餅」を求めに。毎年違うお店のモノを用意し、亥の刻(8時30分)を待ちます/11/19=旧10/8・己亥

11月は酉の日だの「亥の日!」だの。
干支の日付が存在感あります。

とはいえ、酉の日=酉の市は関東地方ではかなりメジャーですが、亥の日は知る人ぞ知る?
11月最初の亥の日「ゐのこ祭」なんてそんな感じだもんなぁ。
でもそれはそれ。

旧暦10月最初の亥の日=今日は「亥の子餅」を食べる日です!

正確には、「亥の月の亥の日の亥の刻」と時刻までこだわるのが重要。
その時を外さず「亥の子餅」を食べると、無病息災のご利益があるってことらしい。

ちなみに十二支を子から順に月に当てはめてカウントすると、10月は亥月。
そして今日は己亥の日なんで亥の日。

さっそく今年も求めてまいりました。

亥の子餅

今年は、巣鴨地蔵通り商店街の老舗「榮太樓」の「亥の子餅」です。

…っていうか、これが「亥の子餅」という札の後ろに並んでいるのを見て。

「うぐいす餅では?」と思わず聞いてしまいました。

「材料は同じなのよ。でね、炉開きの日を過ぎたら、うぐいす餅という名前になるの」
とお店の方が言う。
「あっそうなの?そうゆうこともあり?」
と微かな疑問の波が我が脳裏を走りましたが、なんか、そうゆうファジーな感じもいいかもしれない。

というコトで今年の亥の子餅はこれで良しっ!

せっかくなので、毎年違うお店の亥の子餅をいただきたい!

と思って以来、こうして亥の月の亥の日には「亥の子餅」を求めてくるってのが小さな習慣。

ってコトで、これまでの亥の子餅。

・2014年は、巣鴨の老舗菓子福島家(創業文久元年!つまり1861年)上生菓子「亥の子餅」。

福島家 亥の子餅

・2013年は、本駒込の「栄泉堂岡埜」のそれ。

亥の子餅

まだ今年で3年目と亥の子餅初心者です。

この類の期日限定の行事には、一応乗っかっておきたい私としては、この事実を知った数年前、亥の子餅探索に難航。
またも西限定の行事で、東京地方で、亥の子餅を見つけるのは無理なのか?
…なあんて(笑)。

ある日、茶道を学んでいる友人に相談したら、
「亥の子餅は炉開きの茶菓子だから、お茶会のお菓子を扱っているお店ならあると思う。」
だって。
ああ、そうなんだ、と、古い創業の和菓子店を探せば、なあんだあっさりありましたっ!という顛末。

以降、毎年違うお店で買うを徹底することに。
猪に似せるというルールを守った意匠違いが、やっぱ楽しい。

いろいろある亥の子餅の意味

そもそも、亥の月亥の日亥の刻にお餅を食べる⇒無病息災は、古代中国から渡ってきた言い伝えみたい。
それが平安時代の宮中の年中行事「御亥猪」となり、いつしか庶民にも広まったという経緯。

それを由来とするか否かは、わからないけど、茶道の世界では「炉開きの茶菓子」でもあって、亥の子餅の意味っていろいろなんですね。

農村でも重要なアイテムであることもわすれちゃならない。

亥月の亥の日は、春にいらした田圃の神さまが、秋の収穫を見届け、山にお帰りになる重要な一日。
農村地帯の今日は、農作業は休み。
朝から、新米で亥の子餅を搗き、神さまにお供えし1年の無事と収穫を感謝する地域が、いまも残っているみたいです。
だから、田の神様を、亥の子神と呼ぶエリアもあるらしいですよ。

ああ、亥の子神サマへ供える、亥の子餅ってのも興味あるなぁ~♪♪

さて亥の刻は…?

日の入りから約4時間後…と言うことで、今日の日の入は16時32分。
+4時間=20時32分。

ってことで、今年も、そーっと箱に戻し。
亥の刻を待ちます。

これも、毎年のお約束。
いやあ、でも亥の刻で良かったよ。
もっと深い時刻だったら、もう就寝時間だもん。甘いものはご法度です。

◆今日は、2015年11月19日/旧暦10月8日/神無月己亥の日/上弦の月
◆日の出6時20分 日の入16時32分/月の出12時06分 月の入23時30分