クリスマス終了⇒町会のもちつき大会…となれば、そろそろ餅菓子屋さんへ偵察に行く!おっ!鏡餅できてますっ!/12/27=旧11/17・丁丑

クリスマスが終わった数日後
いつもの餅菓子屋さんの店頭を偵察に…。

ああ、ありましたっ!鏡餅!!

鏡餅いろいろ

土曜日の昨日は、この界隈も町会主催の餅つきが開催されてたみたい。
ならば鏡餅も出てるかな?

と思った次第。
いや、特に因果関係はないと思うのですが…。
とにかく、のし餅もちゃんとある(ここのお餅って文句なくうまいんだよねぇ~♪♪)し、きなこやお汁粉用の餡子もあります。

さすが、大きいのは立派ですねぇ(値段もね)。
大きい鏡餅

このカワイイ光景もじっくり眺めたくて、まずは、餅を選ぶふりして店先をしばしうろつく。
鏡餅小
私といえば、もっぱらこの小さな鏡餅の常連。

我がご近所には、お米屋さんとか、餅菓子屋さんもまだまだ健在。
だから、お店で搗いた餅を正月用に扱うところもあるのです。

スーパーには、12月中旬から鏡餅が並ぶけど、私はこの日まで楽しみに待つ。

江戸人たちの、お餅搗きの話もここで少し。

いつもの絵本江戸風俗往来(菊池貴一郎 東洋文庫)を紐解きましょう。

江戸風俗往来

…年末の記事は、この本が頼りになること多しっ!ですので、一度ぐらいその姿も見せときましょうか。
ボロボロになるまで使ってる感あふれまくり。古書で買ったモノですが、その時はまだ新品同様だったのに…。

さて、話を戻して、江戸人の御餅つき。
これも、12月8日「事始め」、13日「煤払い」&「松迎え」と同様、江戸じゅうで一斉に、そして、身分によって作法が違っているのが面白い。

・まずは、お偉い方々

<諸侯・旗本方・社家・寺院、その他武家ならびに町家の奉公人多き家>
…は、どうかというと<皆自家にて例年定めの日限に違わず搗かれたり>なんだって。

裕福で人手がある家々は自前で正月用の餅を搗いたみたい。
しかも、毎年決まった日時に行う年中行事のように捉えられていたようです。

・その他の町人たちは?

<賃餅及び引きずり餅というを頼みて搗くなり>…ってどうゆうコト?

「賃餅」⇒菓子屋の搗く餅のコト。
ただし、名のある菓子屋は正月用の菓子の準備で暇がないので、町人たちが日常的に菓子を求めるような<下物製の餅菓子屋のみ>暮れの餅を引き受けて搗いたようです。
「引きずり餅」⇒出張餅つきサービスみたいなもので、本書では、<町内鳶の者、人足を雇い、釜・臼・杵等を担い、餅注文の家の前に到りて搗くものなり>と解説されています。

・餅の搗き方にも、どうもなんとなくの序列が存在

<自家にて餅を搗くは上流物持ちにして、引きずり餅屋を頼む家は普通の家、賃餅にて搗くは世間へ恥し風習なり>
つまり、正月用の餅は、家で搗いたものが格が上ってことなのでしょうか。

・餅搗きは、12月15日から大晦日の夜明けまで?!

「引きずり餅」も「賃餅」も、年末が見えれば早々に注文を受け始め、餅搗きはじめは12月15日あたりから。

しかし、それ以降は、超ハードワークが展開したみたいです。
<朝また燈火にて搗き始め、22~23日より大晦日の夜明けまで餅搗く杵の音、江戸四里四方に絶えずというも虚言とせず>というから、ものすごい。

つまり、夜な夜な、犬の遠吠えなどに混じって、ぺったんぺったんという音が、江戸市中に響き渡っていたってこと?

なんだか、ギャグ漫画みたいな光景を想像してしまうなぁ。
いや、それって、ホンキモードの江戸人たちに失礼か。

我が家にも鏡餅をお供えしました。

実家で正月を過ごすので、年末にキリッとそうじしとけばそれでよかろう。
数年前まで思っていたものです。
が、ある年、鏡餅は、歳神サマの依代だと知って、小さな鏡餅をお供えするのを習慣にした。

自宅の鏡餅

で、どうせならと、近所のお餅屋さんで、鏡餅を購入することにもなりました。

まあ、この買い方は、江戸人に言わせれば<賃餅にて搗くは世間へ恥し風習>ですが、平成に生きる身としては、ちょっと江戸人を見習ってるつもり。
ココまで凝ると、室礼(もどき)も気になるモノ。
鏡餅室礼

2015年は、干支の未の上用まんじゅうなどもあしらってもみました。
(って、写真を撮ったら、餅と同じくラップにくるんで飾る…って羽目になったんだけどね)

来年の分は、まだ考え中。

松の枝なんかどうだろうか?とかいろいろ考えるのも楽しいものです。

◆今日は、2015年12月27日/旧暦11月17日/霜月丁丑の日
◆日の出6時49分 日の入16時35分/月の出18時36分 月の入7時48分