「寒の内」の丑の日は「寒中丑紅(うしべに)」といって、江戸時代のコスメ商戦に大活用されてたみたい。ってコトで私も紅を買ったり牛を飾ったり。/1/20=旧12/11・辛丑

「寒の内」の丑の日は、世が世なら特別です。

「寒の内」は、二十四節気「小寒」(今年は1/6)から始まって、節分(2/3)まで。
そのうち2016年の丑の日は、8日(己丑)と、20日(辛丑)、そして今年は三の丑、2月1日(癸丑)まであるみたい。

…って、年の瀬の酉の市みたいになにか縁日があるってわけでもないんですが、寒の内の「丑の日」には、かつて艶やかな風習があったんで気にしてみた次第。

寒中丑の日には「寒中丑紅(うしべに)」。

江戸から明治時代あたりまでは、女性にとっては「寒中丑の日」はかなり重要。

この日、紅を扱う小間物屋の店頭には必ず「今日丑紅」と張り紙が出され、女たちはさっそく紅を求めにいそいそと出かけた…らしい。
出かけないまでも、街には、「寒紅売り」という行商までやってきた。

「紅」は、紅花を原料として作られて、それが寒い時期に製造されたものは、発色が良いとか。
どんな色かなぁ…。

紅色

なので、それをことさらに珍重し「丑紅」と呼ばれていたんだそうです。
加えて言えば、「寒中丑の日」に紅をつけると、口から入る疫病や虫まで殺すとか、こどもの疱瘡に効くという俗説までも存在した。

「丑紅」…なんか艶やかだというのに頼もしい。
いい響きにも思えるんだよなぁ。

部屋に飾る

ってコトで、部屋の一角にいろいろ飾って、勝手にお祝いしてみたりする。

個人的には、「寒中丑の日」にルージュを新調することに

あまり化粧をしないんで、ルージュも明るめと暗めの2本を一年使って使い切る。
そして、毎年「寒中丑の日」に併せて新しいのを買いにゆくというサイクルができてたりする。
ちょうどセールだったり、新しい色が出てたりして都合もいいのよね。

無印の紅

今年は、無難に無印良品にて。

しかし、現代にだって、この日に積極的にルージュを売るなんてことがあるといいのになぁ。
寒中丑の日をコスメ商戦用に活用したら面白いのに。

と、もう何年も思っているのですが、今年もその気配はないみたいです。

夏の土用丑日=鰻は大盛況なのにね。

夏土用の丑鰻は平賀源内発、
「寒中丑紅」は式亭三馬が流行らせた?

いや、「寒中丑の日」の「丑紅」の件は、勝手な私の妄想です。

江戸の戯作者&浮世絵師・式亭三馬は、日本橋の小間物屋の店主でもあった。
彼は今でいうCMとかタイアップの手法に優れたヒトでもあって、自社開発商品「江戸の水」という化粧水を、自作戯作に登場させ、その効果もさりげなく謳った。
そうして、商品の大ヒットを飛ばしたというアイデアマンでした。

となれば、式亭三馬の店でだって当然「寒中丑の日の丑紅」イベントはあっただろうなぁ…もしや、それも戯作に登場させて人気を作ったのでは?
と思った次第。
繰り返しますが、これは、個人的な単なる戯言、妄想ですが、折に触れ、そんな記述がないかなぁ…と探してもう数年。
全然ぶち当たらないので、まあ、今年も妄想のままです(笑)。

そうそう、上の写真の黒い牛も妄想です。

「寒中丑の日」の紅には、景品として牛の置物がついたって話を読んだもんで(笑)。
その牛の置物は、天神様の「撫で牛信仰」に関連させた、縁起物として配ったらしいので、同じく亀戸天神の縁起物「牛の文鎮」を飾ってみました。

牛の文鎮

その際、その牛の置物の下には赤い座布団を敷き、神棚に供えて拝むと、その一年は着物に不自由しないという言い伝え。
ってコトで、それ風に赤い紙に牛の置物を乗せてみた。

…あぁ、でも、平成の私は、着物に不自由どころか、たくさんある衣類に振り回されている日々なんだった(笑)。

◆今日は、2016年1月20日/旧暦12月11日/師走辛丑の日
◆日の出6時49分 日の入16時55分/月の出13時37分 月の入2時49分