猛暑も(たぶん)去って、聴こえてきたのは、コオロギ、マツムシ…秋の虫の声。となれば、今年も江戸人に倣って「虫聴き」へ。/8/25=旧7/23・己卯・下弦

いつしか蝉の声もまばらになって、
時々微かに聴えるコオロギの声?

って思ったら、そうだ!今日から、向島百花園の「虫ききの会」(情報はリンク先の下のほうにあります)ですよぉ!

虫聴きの会

それなら今年も行かなくちゃ!と思う。

向島百花園の「虫ききの会」は、風情満点。
好奇心もたっぷり満たせる行事です

園内に足を踏み入れれば、まず目に入ってくるのが、風情たっぷりの灯籠と…。

虫聴きの会

たくさんの虫たちの展示。

虫の展示

まずは、この虫の姿と知った名前を紐づけつつ、観察。
たとえば、ツユムシって、

ツユムシ

こんな姿だったんだぁ~!
…とかね。

「虫聴きの会」は、向島百花園の創始者・佐原鞠塢の追善供養会でもあります。

会期中(8月25日~28日17時~17時30分)は毎日、庭園に虫を放つ「放生会」も執り行われるのもひそかなバリュー。

ということで、園内には、放生用の虫籠もたくさん並んでおります。

放生用籠

虫放ちの主たる担い手は、子供たちですので、毎年ほぼ見るだけですが、それでもなんとなく楽しい。

ちなみに、放生会は、旧暦8月15日に行われる仏教行事。
それがここでは8月末に日程が後ろ倒しになったのは、天保2年8月29日に亡くなった鞠塢の追善供養も兼ねるから。
かつて、その供養の日に、縁者が園内に虫を放ったことに倣うからなんだとか。

つまり、向島百花園の「虫聴きの会」は…。

1.江戸のころに一大ブームとなった江戸人の行楽「虫聴き」を彷彿してみたり…。
2.その「虫聴き」が現代でも可能な風情ある庭園を、遠い昔に作ってくれた鞠塢を偲んでみたり。感謝したり。
3.理科の観察さながらに、虫のカタチと鳴き声を紐づけてみたり。

…と、何重にも意味ある貴重な行事なんですねぇ。

会期は、今日からたっぷり4日間。
いつもは、17時の閉園時間を21時(入園は20時30分)まで伸ばし、虫の声を楽しむためのもようしがさまざま用意されているようですよ。
向島百花園の「虫聴きの会」詳細(情報はリンク先の下のほうにあります)

◆今日は、2016年8月25日/旧暦7月23日/文月己卯の日/下弦の月
◆日の出5時08分 日の入18時18分/月の出23時07分 月の入12時14分