慶応3年9月17日生まれ
…なんで、ホントは新暦に直すのかなぁ?
と旧暦時代の誕生日の件は、ちょっと引っ掛かりがあるけれど、やっぱ日付になじみがあるよねぇ。
ってことで、今日は、歌人・正岡子規の誕生日。
思春期から好きだった作家の誕生日には著作を読んで、密かに祝う。
を旨とするわたくしですが、さて今年は何を読もうか?
今年は、「病牀六尺」のあった場所へ行ってみよう!
晩年の子規の病状は過酷。
起き上がれないので、その著作のすべては仰向けのまま描くから「仰臥」。
随筆を書くにも体力はなくて、最長20行で限界。
だから「墨汁の一滴」のように短い中に思いつくままに描こうとした。
まったく動けなくなった最晩年の子規の世界は「病床六尺」。
晩年の著作『墨汁一滴』 (岩波文庫)、『仰臥漫録 (岩波文庫)』、『病牀六尺 』(岩波文庫)の各タイトルには、そん
な意味が込められて、それをしげしげと眺めていたらその晩年の家・子規庵へ無性に行きたくなってしまいました。
この糸瓜棚そのままのあの家…。
関東大震災にも残った子規の家は、第二次世界大戦の空襲にて全焼。
実は、現在の子規庵は、門下の俳人・寒川鼠骨が中心となり、昭和26年に再建された家です。
…が、雰囲気はそのまま。
よーく目を凝らしてみれば、糸瓜だなの奥から、庭を眺める正岡子規の姿が見えそうな気さえします。
そして、大きな糸瓜を見上げて…。
こんな子規の誕生日のお祝いの仕方もいいものだわ…と思う。
庭には、秋海棠が見事に咲き誇っています。
糸瓜も秋海棠も、子規の句になくてはならないアイテム。
とはいえ、こんなに元気に咲いているところを見たのは初めてかも。
私のイメージの中での子規の姿は、病臥ではなく、壮健な男性。
最近は、ほぼ誕生日の前後だけなのですが、子規の著作を何度も繰り返し読むうちに、私のイメージの中では、病に侵された人ではなくなっていました!
身体は弱っていったとしても、著作に描かれた魂の履歴…みたいなものは、いつもユーモアと生きる喜びに満たされて、ココロは壮健そのものだなぁ…と。
そんな風にふと気が付いた正岡子規の149回目の誕生日です。
おめでとうございます。
あなたの魂は、今どこでどんな風に自由に息づいているのでしょうか?
あれ?そして、来年は150周年!?
何か、ひと盛り上がりがありそうですね。
◆今日は、2016年9月17日/旧暦8月17日/葉月壬寅の日/満月!
◆日の出5時25分 日の入17時45分/月の出18時11分 月の入5時30分