4月8日は、お釈迦様の誕生日。
ホントは旧暦の…なんでしょうが、東京地方では、各寺院で「潅仏会」が執り行われ、そりゃあもう華やかです。
東東京方面のコトしか存じませんが、いちばんにぎわっているのは浅草・浅草寺。
…って、ココはいつでもなんでもそうなんですが。
本日、お参りに出向けば、甘茶の振る舞いもあるし、花御堂もひときわ華やか。
皆様よってたかって、お釈迦様に甘茶をかけております(笑)。
この甘茶かけの輪に入り込むのもけっこう気合がいったりするんですよね。
「ああ、でも、私だってお釈迦様に甘茶をかけてお祝いしたい!」の一念で頑張ります。
上野公園界隈でももちろんこの行事は盛んです。
たとえば、寛永寺開山堂両大師堂(国立博物館の隣)の花御堂。
ココは、灌仏会のお参りをするには、とても静か。
この言い方がふさわしいかはおいといて、たぶん穴場だと思います。
そして、花御堂もお釈迦様のお姿も、個人的には一押しの美しさだと思う。
桜並木を挟んで、不忍の池を見下ろす場所にある清水観音堂。
お花がプラスチックってのがやや残念ながら、ロケーションはばっちりです。
甘茶のお振る舞いもあり、観音堂拝殿前に張り出した舞台から、桜を眺めつつお釈迦様のお誕生日をお祝いする趣向。
さあて、今年は桜の様子はどうかな?
…葉桜かなぁ。
それだって、清々しくて、お誕生日に似つかわしいかと思います。
谷中まで戻ってもさすが寺町、各寺院でお誕生日を祝っております。
いつも行く、天王寺(谷中霊園内の桜並木の近く)。
ここも、甘茶のお振る舞いもあるし、なにより、お釈迦様の前にきちんと並んで順番を待って参拝ってのがいい感じです。
ちなみに、草花で美しく飾った花御堂(はなみどう)の中にいらっしゃるのは、お釈迦様が生まれたときの伝説に基づく「誕生仏像」。
生まれおちるなり、右手で天を、左手で地を指して「天上天下唯我独尊」と唱えたお話は有名で、それを象った姿は、初々しくもやはり聡明な印象です。
お釈迦様の足元の灌仏桶には、甘茶が満たされ、参拝者によって柄杓ですくって掛けられて、皆で誕生を祝うというスタイルも、なんと華やかで、幸福に満ちた美しい行事でしょう。
思えば、お釈迦さまをめぐる年中行事は、今日のお誕生日「潅仏会」とともに、その逝く日の「涅槃会」ですら、なんだか幸せな気分に満ちています。
今日、寺院の近くを通ったとか、実は近所にお寺があるとかいうなら、ちょっと覗いてみてください。
もしかして、華やかにお祝いされるお釈迦様がいらっしゃるかもしれませんよ!
◆今日は、2014年4月8日/旧暦3月9日/弥生己酉の日
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