今日は、二十四節気の「芒種」。暦もどんどん夏めいてゆきますなぁ(←実は暑いの苦手なもんで・笑)/6/6=旧4/20・癸丑

今日は、二十四節気「芒種」です。

さっそく、江戸の暦の参考書『暦便覧』を見てみれば、「芒(のぎ)ある穀類、稼種(かしゅ)する時なり」と、いつも以上にちんぷんかんぷん(笑)。

仕方ないので、少し丁寧に調べてみれば…。

・「芒(のぎ)」⇒ 稲や麦などの穀物の実ひとつひとつの先端ついている棘状の突起のことだとか。
いずれも、籾殻がついた状態の時によーく観察しないとわからないのですが、「芒」は、イネ科の植物の特徴なんだそうです。

たしかに、稲穂には、そうゆうものがついているね。

稲穂

・「稼」⇒もとは、「穀物を植える」という意味。転じて「働く」の意味でもあるらしいが、「稼種」とくれば、種まきか…。

つまり、「芒種」は、「穀物のタネを蒔く時期。籾撒き(もみまき)の頃ですよ」という意味ですね。
で、麦は、昨日までの七十二候「麦秋至」で実ったばかりだし、「芒種」は「米の種=種籾(たねもみ)」のコトなんだろうな。

「籾撒き」というより、もう育ってますね。水田の稲。

水田

といっても、コレは一昨年の今ごろの福島で撮った写真なんで、想像ですが…。

こっちは、今年のゴールデンウィークあたりの写真。

田植え

これは、田植え直後に、ぐうぜん通りかかって撮ったモノ。

実は、別々の年ではありますが、同じ水田の様子ですから、まあ、あたらずといえどもとおからずかと。

現代は、籾撒きがずいぶんと早くなったってコトですかね。

江戸時代は、ビニールハウスなんてなかったからねぇ。
やはり、大事な稲(税代わりに徴取されたし)は、完璧に暖かになってから種籾撒きだったのかな?

実は、七十二候に「霜止出苗」という時期があるという矛盾…。

霜止出苗(しもやみてなえいづる)」は、「霜が降りる季節は完全に終わって、稲の苗が成長する頃」…といった意味。
時期は、4月25日~29日なんですよねぇ…。

二十四節気も七十二候も、同じ時代の季節の…しかも農事に重きを置いた暦。

なのに、「芒種」(6/6)で稲の種籾を撒きと霜止出苗(4/25~29)で苗が育つ
…ってこの矛盾ってどーなのかなぁ。

加えて、二十四節気にも「穀雨」(4/20)というのがあって、これも「穀物に恵みの雨が降り注ぐ」といった意味合い。
やっぱり、土を耕したり肥料を漉き込んだりの下準備はすでに整い、種まき、苗付けの目安となる時期を示すみたい。

うーん、このバラバラな感じは、なぜだ?

もしや、稲籾と思いこんでいるけれど、違うのかしら?
いや、そんなこともなさそうな…。

うーん、うーん。
いいやっ!コレは宿題!
(ご存知の方がいらしたら、ぜひとも教えていただきたくっ!)

というコトで…。

「芒種」がすぎれば、すぐにやってくるのが、雑節の「入梅」。
そして「夏至」

福島の田んぼの苗も含み、他の地域でも、現代の田植えが5月~6月。

なので、それに併せて…。
米の種籾蒔きは、「穀雨」から「霜止出苗」のあたりの方が近いと思う。
で、「芒種」でいい感じに稲が育つ。

…と、いったん覚えておこうかな。

以降、暦通りにいけば、「梅雨」でしとしとと静かに降る雨が、田んぼの苗に恵みを施す。
その後の「夏至」にかけての日々は、(雨がなければ)日照時間は長いという段取り。

そして、盛夏!
…かぁ。(小さな声で、嫌だなぁ…。←しつこいですが、マジ夏は苦手)

まあ、ここ数年の夏の暑さは過激すぎとしても、暑い夏がやってこなければ、美味しいお米はいただけず。

ヘタレなヒト(=私)のほうは、「芒種」あたりが、豊かな実りのコトを思って耐え忍ぶ日々の幕明けですね(笑)。

おまけ!

そろそろ、菖蒲が見ごろと聞いて出かけた、小石川後楽園
この庭園には小さな田んぼがあって、田植えは5月21日だったそう(ご近所の小学校の行事になってるみたいです)ですが、やはり、稲が青々と育っておりました。

田んぼ

都心にも田んぼがあるって思っただけでも、ちょっと嬉しい、田舎育ちです。

◆今日は、2015年6月6日/旧暦4月20日/卯月癸丑の日
◆日の出4時25分 日の入18時54分/月の出21時51分 月の入7時44分