七十二候は「水始涸」。日本人の根っこの部分にもっとも近い暦のコトバかもしれません/10/4=旧9/11・戊申

七十二候は、昨日から「水始涸(みずはじめてかるる)」に入っております。(10月3日~7日)

しかし、こういわれると、水が枯れる時期→やっと涼しくなったのに干ばつ?
…とか思ってしまうんですが、実際はどうゆうことなのかしら?

調べてみれば、なるほど。
意味は、ぜんぜん違いました。

ヒント! 田んぼにかかわることです。

先日帰った、福島の街では、市街地を抜ければ、こんな光景が繰り広がっておりました。

稲穂

田んぼに実った稲穂。

8月のお盆帰省の時は、まだ水田であったところに稲が背高に育ち、青々と涼しげでした。
近くでみれば、微かに穂をつけ始めてもいた。

それが、たったひと月ちょっとたったお彼岸には、稲穂が育ち、あたり一面黄金色に染まっていました。
稲は、収穫期が近づくにつれ、あたりを黄金色に染め輝いているかのような勢い。
秋晴れの日々に、そこに夕日が注げば、懐かしくも美しい風景が繰り広がります。

ちょっと失礼して根元をのぞけば、田んぼの水は抜けて、湿った地面が顔を出しておりました。

農家では、稲穂が実れば、稲刈りに向けて「そろそろ落とし水をしなけりゃなぁ」と言い、田んぼから水を流し出す。

「水始涸(みずはじめてかるる)」は、まさにこの状態を言うのだそう。
転じて、そろそろ稲穂の実りの時季ですよぉ~!!
…と言うことです。

見渡せば、美しい黄金色。よれば、充実の実り

視線を移し、稲穂を見れば、バッチリ詰まって、頭を垂れておりますね。

実った稲穂

実るほど頭を垂れる稲穂かな(詠み人知らず)
と、ぽっかり浮かびました。
まあ、そのまんまなんですが(笑)。

東京などの都会に住んでいては、なかなか見られない。
根っこをがっしり地に付けて、日本人をずーっと昔から長く支え続けてきた美しい光景でもあります。

◆今日は、2014年10月4日/旧暦9月11日/長月戊申の日
◆日の出5時38分 日の入17時21分/月の出14時24分 月の入0時30分