今日は、五節句の最終コース「重陽の節句」。菊を飾って、邪気祓い。そして健やかな長寿祈念…と思うのですが、季節がずれずれで菊が少ないっ!/旧暦8/9・甲午

今日は、「重陽の節句」。
1年に五つある節句もこれで最後です。

節句の「節」は、季節の節目の意味。
1月7日(人日)から始まる、五節句は、以降は3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)と奇数の重なる日を祝う日です。

あえて節目を、奇数の重なる日に定めたのは、ベーシックには「奇数=陽が重なるのはめでたい日」だから。

ただし、そのめでたさ=「陽」のチカラが強すぎるきらいもあって
⇒バランスを崩し
⇒あっという間に「陰」に転じる危うさも持つ。

…なので、危うい部分=邪気を祓っておくという考え方。

つまり、邪気払いの行事を行い、神に無病息災を祈ったとなれば、悠々とめでたさのみ残る…ということなのかな?

五節句は、いずれも季節の植物と紐づいている。

ざっと並べてみましょうか?

・1月7日(人日)=春の七草
・3月3日(上巳)=桃
・5月5日(端午)=菖蒲
・7月7日(七夕)=笹

ほらね、全部その季節に登場する植物にして、邪気を祓うチカラがあるとされる植物たちです。

そして、重陽の節句のアイテムは、言わずと知れた菊

巴錦

今日は、菊のチカラで邪気を祓い健やかな長寿を祈る日なんです。
ということで、今年は、ちょっと無理してここぞという菊「巴錦」を!

…ってすみませんっ!

これは、昨年の菊まつりにて撮った写真…恐縮です。

重陽の節句とはいっても、新暦で…ですので、まだまだ菊は高価。
でもんで、いっそのこと!すごいのを登場させてやれっ!と思った次第。
加賀の殿さまが命名した古菊にして、葛飾北斎が好んで描いたという、邪気を祓いまくってくれそうな菊です。

それでも、重陽の節句なんで菊は欠かせず。
マム系の小花でかわいく迎えてみようかと…。

それが、小菊系ももちろん品薄な昨今。
ああ、だってこんな残暑の中で菊…ってもなぁ。

ってことでやっと見つけた菊の花。

小菊

こうしてみるとやや寂しい重陽の節句になっちゃったなぁ…と思うけど。

近寄ってよーく見れば…豪華ですっ!

ほらね。
小菊による

菊ってかわいいですよねぇ~✧♡。

五節句にとって季節の植物は必須アイテム。

なので、すべて旧暦のまま残しといてほしかったなぁ…。

なんて、特に菊の少ない重陽の節句を祝おうとして、毎年ふと不満に思ってしまうんですよねぇ。
せめて、ほかの節句同様、重陽の節句用を、花屋さんで張り切って品ぞろえしてほしいものです。

◆今日は、2016年9月9日/旧暦8月9日/葉月甲午の日/上弦の月
◆日の出5時19分 日の入17時57分/月の出12時08分 月の入22時41分