七十二候は「霞始靆」に。街場ではたなびきませんので「酒まんじゅう」を蒸して、水蒸気でこじつけ!/2/24=旧1/17・丙子

季節の暦・七十二候は「霞始靆」に入りました(2月24日~28日)。

「靆」という字は、単体だと「タイ」と読み。雲や霞がたなびいている様子をさすみたい。
で、読みは「かすみはじめてたなびく」

母の家のある福島は、ぐるりと山に囲まれた土地なので、たしかに、春になると、朝方、山並みに白く霞がかかるようになるみたい。
といっても考えてみたら「霞始靆」の頃は帰省したことがないので、その体験って3月のお彼岸の頃。

東北の春は遅いので、十分に地面が暖かくなるのが3月下旬ごろなんだろうな。
大地が暖かくなれば、水分が地面にとどまっていられなくなる
→細かな水滴になって空中に浮かぶ。
という現象が起こって初めて「霞たなびく」。

しかし、東京で暖かくなると、ぼんやり空中に漂うのは「スギ花粉」…だったりもして、ああ街場ってのは風流さに欠ける場所です。

「霞始靆」の時期になったら酒まんじゅう!

もうこうなったら、風流さは捨てて、食欲に走ります。
というか、「酒まんじゅう」は、蒸籠で蒸していただくのが美味しいってコトで、「水蒸気」つながりです。

蒸籠

…ふふふっ、かなりこじつけかしら?

酒まんじゅうは基本季節限定のお菓子。

酒まんじゅうは、名前の通り、日本酒の仕込みと似た工程で作るので、酒の仕込みが冬場なのと同じく冬だけのもの。
それを、寒さが底の2月に、一度いただくのがちょっとしたこだわりなのですが、「節分和菓子」だ、「うぐいす餅」だ!とほおばってるうちに、前倒しで、桜餅が登場したりして、こだわっているわりには「酒まんじゅう」の存在を忘れそうになる。
…売られ方が地味というか、レアすぎなのよねぇ。

ってコトで、今年から七十二候「霞始靆」が来たら「酒まんじゅう」と決めた次第。

今年は、根岸の花月堂本店の酒まんじゅう。

酒まんじゅう
またまた、毎年違うお店の酒まんじゅうというこだわりも活かしてみたりします。
なんと、このお店、今年で創業147年だって!すごいなぁ。
写真撮ってる間も、ほのかな麹の香り(?)が漂います。

(ちなみに、2015年は、王子の老舗甘味処「石鍋久寿餅店」の狐さん模様のコレ、そして2014年は、老舗とらやの豪華バージョンでした。さて来年は?…って気が早すぎ・笑)

さあさ蒸しあがりました。
酒まんじゅう

はふはふ言って暖かいとこをいただきつつ、そろそろ過ぎ行く「冬」を惜しみはじめようかと思います。

◆今日は、2016年2月24日/旧暦1月17日/睦月丙子の日
◆日の出6時19分 日の入17時31分/月の出18時57分 月の入6時53分